事業名 | 地域生活の新たな支援システムの研究 |
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団体名 | 日本財団 (The Nippon Foundation) |
団体名ふりがな | にっぽんざいだん |
協力団体名 | |
年度 | 1998年度 |
事業種別 | 自主事業 |
実施地域 |
アジア |
実施国 |
日本 |
事業金額 | 事業費:¥18,348,800 |
事業内容 |
◇障害者の自立生活に関する状況調査及び分析事業◇
本事業は、身体障害者が地域で自立生活をしてゆくための重要な要素の一つである「移動手段の確保」に視点を置き、それら移動手段の現状調査と情報提供を実施した。またモデルケースである重度身体障害者が「電動車いすに乗ったまま片手で運転できる車」の運転免許を取得することを行った。 (1)障害者の移動問題に関する相談業務 1)実施期間:平成10年4月〜平成11年3月 2)実施方法:電話、FAX、電子メール等での応対 (2)障害者の移動問題に関する情報提供 実施期間:平成10年6月〜平成11年3月 1)実施方法:インターネットのホームページを開設 「JOY-VAN通信」(機関紙)の発行 (3)障害者の移動問題に関するアンケート調査の実施 1)調査期間:平成10年12月〜平成11年3月 2)調査対象:全国の自宅、施設で生活をしている身体障害者及びその家族、関係者 3)調査方法:アンケート用紙を郵送 (4)「電動車いすに乗ったまま片手で運転できる」(ジョイスティックコントロール専用)運転免許取得作業 1)実施期間:平成10年4月〜平成10年8月 2)実施方法:新免許に関する関係省庁との調整 新免許取得に向けての練習 ◇実施方法◇ 本会で実施計画を策定の上、一部業務を委託して行った。 委託先:ジョイプロジェクト ◇事業の成果◇ (1)障害者の移動問題に関する相談業務及び (2)障害者の移動問題に関する情報提供 昨年度の全国キャラバン実施の際に本当に必要な情報がなかなか障害当事者にまで伝わっていない現状が浮き彫りにされた。公共交通機関に頼ることがあまりできない重度障害者にとって、個人による移動交通手段の広がりは自立生活をおくるうえで非常に重要になってくる。今回はそうした「移動手段」になんらかの問題意識をもった障害当事者の声に個別に対応し、またそれらを情報発信することにより、この問題を啓発し意識づけることができた。 年間相談件数:114件 機関紙の発行:隔月発行で6冊 インターネットホームページを開設し、情報提供を行う (3)障害者の移動問題に関するアンケート調査の実施 全国の障害当事者とその関係者から5,100人分の回答を回収することができた。この結果を「自由な移動を獲得するために」と題した調査報告書にまとめ、アンケート協力者及び行政、マスコミ等関係者へ無償配布する。 障害が重度になればなるほど既存の交通機関は使いづらいという意識が働き、その分個人移動手段の充実を要望している姿がこの調査報告書からも明らかになった。この調査結果をもとにいかにアドボカシーを行ってゆくかが、今後の課題である。 なお、同アンケート調査は運輸省の後援をいただき実施した。 (4)「電動車いすに乗ったまま片手で運転できる」(ジョイスティックコントロール専用)運転免許取得作業 我国初めての自動車に、それ専用の運転免許を創設するよう警察庁と交渉をすすめた。そして実技試験に合格することによって自動車同様以下のような条件で、我国初めての自動車運転免許の創設と取得を成功させた。 『普通車は、アクセル、ブレーキ、及びハンドルを一本の操縦レバーで電子制御の下に操作する装置及び方向指示等に係る移動式の操作装置が備え付けられたものに限る』 重度身体障害者でこれから運転免許を取得しようとする人達にとっては一つの自立する可能性をもたらした成果であった。 |
成果物 |
移動手段確保の為の「10,000人アンケート」
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備考 |