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「OECD等国際協議への対応に関する調査」の報告書

 事業名 OECD等国際協議への対応に関する調査
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


■事業の内容

(1) 調査研究
 [1] 各国主要造船事業者の現在の供給能力の分析
  ・供給力の定義を検討するとともに、これまでの供給力の設定方法との比較検討を行った。
  ・我が国の大手造船所7社及び中手造船メーカーに対して設備状況、労働力状況等を調査した。
 [2] 各国主要造船事業者の将来の供給能力の分析
  ・韓国、欧州の各造船所の供給力と生産要素に関するデータを収集し、供給力に関する基礎分析を行った。
 [3] 造船途上国の造船事業者の潜在能力の分析
  ・供給力の推計モデルの検討を行った。
 [4] 将来の需給バランス
  ・設定した供給力推進モデルを用いて、世界各国の現在の供給力を検証するとともに、将来の供給力の推計を行い、これらの結果を用いて、将来の需給シミュレーションを行った。
 [5] 国際協議等に関する対応策の検討
  ・上記の成果をもとに、我が国の造船業が今後、国際協議の中でどのように対応していくべきかの検討を行った。
  a.OECD等に関する対応策の検討
   ・世界の新造船需給の分析結果を踏まえて、需給バランスに対する共通認識の醸成、過度な市場の変動の抑制、供給力のコントロール策等の製作についての官民それぞれのレベルでの国際的な協調体制を構築するための方策について、各国のシミュレーションを踏まえつつ検討を行った。
  b.造船途上国に関する対応策の検討
   ・造船途上国に関する対応策の検討については、現段階において、早急に対応策を検討するに至らないとの結論が得られた。
  c.我が国の設備政策のあり方
   ・世界の新造船需給の分析結果を基に、我が国の中長期的な設備政策のあり方について検討を行った。

(2) 報告書の作成
  本事業の成果を報告書に取りまとめた。
   規 格   A4版
   数 量   300部
   送付先   委員会委員、官庁、造船関連事業者等、他
■事業の成果

単一市場を分け合う世界の造船業界においては、各国が協調して健全な市場を維持していく必要がある。健全な市場、すなわち、過度の需給バランスを維持するためには、需要量及び供給力の現状評価及び将来予測について各国が共通の認識を持つことが不可欠であり、現在、供給力に関する各国の共通認識を醸成するための基礎となる各予測機関(各国造船工業会等)の予測・評価方法の調和作業が行われている。
 調和作業のための専門家会合において、近年行った設備拡張の正当化を意図する韓国造船工業会(KSA)は、建造コスト、信頼性及び為替・金利変動により決まる価格競争力と世界の需要量によって各国の建造シェアが決定され、これによって当該国の生産量が決定されるとしており、建造可能な総量、すなわち供給力ではなく、この生産量を検討すべきと主張している。しかしながら、この生産量は、世界の需給バランスの維持に関する議論に結びつくものではなく、供給力に関する共通認識が必要であるという従来のOECDの議論と対立する主張である。
 本調査において、現在の供給力の評価方法は、現状の設備、労働投入量及び生産性に基づいていて供給力関数を決定し、この関数を用いて供給力を評価するという新しい方法を採っている。この関数には、経済学上一般的に用いられるゴブダグラス型の関数をもちいており、現在までの供給力の評価の際に一般的に用いられていた標準船型積み上げ方式とは異なり、経済理論に基づく新しいアプローチとなっている。これにより、従来は不可能であった労働投入量の変化による供給力の変動等の解析を行うことが可能となっている。
 またこの方法は、標準船型積み上げ方式と比較して、客観的に決定されるデータのみを用いている点、生産実績のない新設ヤードの供給力をドック面積と労働投入量から評価できる点に特徴がある。
 さらに、他国にも適用可能であり、世界各国とも同じ方法で供給力を客観的に評価できる可能性が高く、共通認識の醸成を大きく進めることが期待できる。 
 一方、将来の供給力の予測方法は、労働生産性の向上の影響を組み込んだ供給力関数から算出する方法を採っている。従来の標準船型積み上げ方式による将来予測では、生産性の向上の影響しか考慮されていなかったが、本調査の方法では生産性の向上に加えて労働投入量の変化、ドック面積の変化等も考慮しており、高い確度の長期予測が可能となっている。
 これらの特徴を持つ本調査の評価・予測方法を今後他国に提示することにより、共通認識の醸成に大きな進展をもたらすことが期待される。





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更新日: 2020年4月4日

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