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船舶法及び関係法令の解説

 事業名 海事関係者に対する海事知識の啓発
 団体名 日本海事代理士会 注目度注目度5


なされたときは当該登記所が丙の管轄登記所に対し所定の手続をなすことになる。しかし、一方管海官庁における手続では、乙及び丙の申請により、所有者の変更登録をなすとともに、船舶の表示に関する変更登録(その後に変更登記を要する)として、船籍港の変更登録をなすことを要するが、まず乙への所有者変更登録をなし、これに伴い船籍港の変更登録をなし、甲の所有時における船舶の船籍港を管轄する管海官庁(以下「管轄管海官庁」という)が乙の管轄管海官庁の手続をとるとしても、これに対応してなすべき乙の船籍港の変更登記はすでに省略されていて、これをなし得ない(すでに丙への登記がなされているから登記できない)。また乙の管轄管海官庁に当該船舶の登録管轄を移して、そこで丙への所有者変更登録をなさしめるとしても、船籍港の変更に関して乙の船籍港を管轄する登記所は当該船舶について関知しないのであるから、再び登記との不一致を来すことになるのであり、別の方法として、甲の管轄管海官庁において、乙から丙への所有者変更登録をもなすものとするときは管轄権限の問題を生ぜしめる。以上のように、船舶の登記及び登録が別個の官庁において取扱われるがゆえに、その手続は複雑になり、不一致を来す場合が生ずるのであるが、この事例のような場合には、乙から丙への所有権移転の登記を同時に受理しないような措置をとるべきであろう(実務上は、やむを得ない便宜措置として、乙をして甲の場合と同一の管海官庁で受けしめ、甲の管轄管海官庁において、乙・丙間の所有権移転及び転籍につき登録をなした事例がある)。

 

2. 登記の実行

船舶の所有権移転の登記の実行は、一般通則にしたがうが、登記完了後の手続については次の特則がある。

(1) 管轄管海官庁への通知 登記所において船舶の所有権移転の登記をなしたときは、遅滞なく、その旨を船籍港を管轄する管海官庁に通知することを要する(船登規則3条)。かかる手続をなす趣旨は、その通知により管海官庁が所有者の変更登録がなされるべきことを知り、また、前所有者による所有者以外の登録事項の申請があった場合において、その登録の適否の審査を容易ならしめることにある。

(2) 船舶管理人の登記の抹消 船舶の所有権の移転の結果、登記簿上船舶が共有でなくなったときは、船舶管理人の登記を登記官の職権により抹消することを要する(船登規則28条)。

 

第3款 船舶の表示の変更及び更正の登記手続

1. 総説

(1) 船舶の表示の変更の登記の強制

船舶の表示として、船舶登記簿(表題部表示欄)に記載されている事項のうち、船舶の種類、名称、船籍港、船質、総トン数、機関の種類及び数、推進器の種類及び数並びに帆装は、変更することがありうる。これらの事項に変更が生じた場合には、遅滞なく、船舶の表示の変更の登記を申請することを要し(船登規則21条)、また、これらの事項並びに進水の年月日及び国籍取得の年月日の記載に錯誤又は遺漏があり、事実と一致しない場合には、

 

 

 

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更新日: 2020年9月19日

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