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船舶法及び関係法令の解説

 事業名 海事関係者に対する海事知識の啓発
 団体名 日本海事代理士会 注目度注目度5


第7章 船舶国籍証書及び仮船舶国籍証書

 

第1節 船舶国籍証書

 

第1款 総説

1. 船舶国籍証書の意義

船舶国籍証書(注1)とは、船舶が日本国籍を有すること及び当該船舶の同一性を証明する公文書であり、船舶の新規登録が完了したときにその所有者に交付されるものである(法5条2項。なお、船舶の国籍については第2章参照)。日本船舶たる資格は、その所有者が船舶法第1条に掲げる者たることをもって足りるが、船舶国籍証書の交付を受けなければ、完全に日本船舶としての特権を行使し得ないのである。

(1) 総トン数20トン以上の船舶に交付 船舶国籍証書交付制度は、船舶登録制度と一体化されており、総トン数20トン以上の日本船舶についてのみ存立するものである。したがって、総トン数20トン未満の小型船舶等の国籍証明及び行政上の取締りのためには、船籍票の交付等に関する制度が別に定められている。

(2) トン数証明書としての効果 船舶国籍証書は、国籍証明と同時に船舶の総トン数の明細を証明するトン数証明書(注2)の役割を果すものである。

(3) 船舶の航行又は国旗の掲揚の条件 船舶登録制度の適用がある船舶は、船舶所有者が船舶国籍証書又は仮船舶国籍証書の交付を受けた後でなければ、原則としてこれを航行させることを得ず、また日本の国旗を掲揚することを得ないものとされる(法6条)。ただし例外として、法令に別段の規定がある場合(細則4条、5条)には、その証書の交付を受けずとも、船舶を航行させることができ、また日本の国旗を掲揚することができる。

日本国旗の掲揚に関する例外が認められる場合は、次のごとくである。

(ア) 祝日、祭日の場合。ただし、外国の祝祭日についてはその国の港に碇泊する場合に限られる(細則5条)。

(イ) その他祝意又敬意を表する場合(細則5条)。

(ウ) 総トン数の測度を受ける場合において、船舶安全法第9条第1項に規定する船舶検査証書を受有している船舶等を航行させる場合(細則4条)。

(4) 船舶所有権移転の対抗要件 船舶所有権の移転について、第三者に対抗しうるためには、当該登記をなすほかに、船舶国籍証書に新所有者の記載をなすことを要する(商法687条、法35条)。

(注1) 船舶の国籍を証明する書類は、国際法上船舶の掲揚する国旗とともに必ず所持すべきものとされる。すなわち、「海洋に関する国際連合条約」第91条2項においても、各国は、自国の国旗を掲揚する権利を許与

 

 

 

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更新日: 2020年9月19日

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