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日本の海岸はいま・・九十九里浜が消える!?●海岸浸食と漂砂●

 事業名 総合的海洋管理に関する討論会の開催
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


はじめに

 

1992年のリオの国連地球サミットにおけるアジェンダ21(持続可能な開発のための人類の行動計画)の採択や、その2年後の1994年の人類共有の財産である海洋の管理について包括的に定めた国連海洋法条約の発効などを背景に、現在、世界的に総合的海洋管理(Ocean Governance)への関心が高まりつつあります。

一方で、わが国は1996年に国連海洋法条約を批准したものの、依然として総合的海洋管理への取り組みが遅れており、その背景の一つとして、社会全体の海洋に対する関心の低さが指摘されています。わが国は四方を海に囲まれ、その経済や生活が海に大きく依存している海洋国でありますが、海の重要性について考える機会が意外にも少ないのではないでしょうか。

 

そこで日本財団では「新世紀へ向けて海を考える」をテーマに掲げ、我々が多大な恩恵を享受している海について広く国民の認識を深めることを目的に、シンポジウムや各種勉強会、イベント等を開催してまいりました。

今回開催した「海岸見学会」は、我々のごく身近にある海岸という場所で現在生じている様々な問題を、会議室で考えるのではなく、実際に現場で自分の目と耳で確認しながら考え議論する場として、2000年10月13日と11月1日の2回にわたって、千葉県九十九里浜で開催したものです。

 

開催にあたってはガイド役として、海岸工学を専攻し、自ら九十九里浜をはじめとする全国の海岸管理に深く関与されるなど、わが国の海岸管理の専門家である建設省土木研究所(現国土交通省国土技術政策総合研究所)の宇多高明(うだたかあき)氏と、海洋生物学が専門でありながら日本の漁村文化など社会的側面にも造詣が深い東京大学大学院の清野聡子(せいのさとこ)氏というお二人をお招きし、海岸の現場で実際に問題解決に当たっている当事者としての生の声を語っていただきました。総合的海洋管理を海岸という切り口から捉え、日本の海岸行政が抱える数々の矛盾についてわかりやすく問題提起されております。

本書は海岸見学会の当日にお二人からお話しいただいた内容を、出来る限り手を加えずに写真等を交えて再現したものです。専門家以外の方にも理解しやすいようお話しいただきましたので、一般の方にも総合的海洋管理とは何なのか、を考えるきっかけとなれば幸甚です。

 

日本財団理事長 笹川陽平

 

アジェンダ21

1992年6月、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催された「国連環境開発会議(地球サミット)」では、地球環境が危機的な状況を迎えつつある現実を踏まえ、今後人類はどう行動すべきなのかさまざまな議論が行なわれた。その結果、21世紀に向けての持続可能な開発のための人類と国家の行動原則を定めた「環境と開発に関するリオ宣言」、及びその実行にあたっての具体的な行動計画として「アジェンダ21」が採択された。

 

国連海洋法条約

正式名は「海洋法に関する国際連合条約」。海洋の平和的利用、海洋資源の公平で効果的な利用、海洋生物資源の保存、海洋環境の研究・保護・保全の促進など、包括的で安定的な海洋法秩序の確立を目的とした条約で、沿岸国の管轄権が及ばない深海底とその資源を「人類共同の財産」と明記している。1958年の第1次国連海洋法会議、1960年の第2次国連海洋法会議、1973年から9年間にわたる第3次国連海洋法会議を経て、1982年4月30日に採択。条約発効はさらに12年後の1994年11月16日で、わが国は1996年7月20日に批准。2001年1月現在で135カ国が批准している。

 

総合的海洋管理

人類の海洋利用は、漁業・海運などのほか、資源からレクリエーションに至るまで幅広い分野にわたっており、現在までそれぞれの分野の発展のために個別に開発が進められてきた。しかし近年、海洋環境の汚染、生態系の破壊や資源の減少が顕在化し、従来のような一方的な海洋の利用から、永続的な利用を目指した「持続可能な開発」への転換が求められている。総合的海洋管理(オーシャンガバナンス)とは、持続可能な海洋利用という視点から、海洋環境に配慮しつつ、様々な利用間の調整を行ない、海洋を総合的に管理していくこと。

 

 

 

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更新日: 2020年9月19日

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