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日本の海岸はいま・・九十九里浜が消える!?●海岸浸食と漂砂●

 事業名 総合的海洋管理に関する討論会の開催
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation  


8 片貝漁港の盛衰

 

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九十九里拡大地図

 

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片貝漁港拡大図

 

片貝漁港

九十九里浜のほぼ中間地点の片貝にある漁港(千葉県山武郡九十九里町)。全国屈指のイワシの水揚げ港として有名だったが、90年代に入ってからイワシ資源の減少とともに水揚げ量が激減し、大きな打撃を受けた。

 

ラグーン(潟湖)

浅い海の一部が漂砂によって堆積してできた砂嘴や砂州によって外海と隔絶され、浅い湖沼となったもの。通常はサロマ湖に見られるような狭い開口部があり、外海から海水が出入りする。

 

清野 片貝漁港には日本の漁港問題のほとんどが集約されていると言えます。今、左手に見えるここが元々の片貝の漁港でした。つまり、外海の波を砂丘が隔てて、河口の内側に広がった波の静かなラグーンを堀り込んで作ったのがこの港です。しかしご覧のとおり、狭くて船が繋岸しづらいとか、出入港時に河口の三角波が危ないといった理由で、漁港拡張を沖合に向かって展開し始めたのですが、その時から砂との戦いが始まったわけです。今、この旧片貝漁港にあるのは、ほとんどがプレジャーボートか、遊漁船です。それで、本格的な漁船であるイワシの船団が使うエリアというのは、もっと外側の砂浜のほうに作った港なわけです。同様に相模湾にある平塚漁港でも、やはり河港を拡張しようとしたときに、相模湾の砂浜のど真ん中に外港を作ったんですが、その途端に砂との戦いが始まったわけです。

 

宇多 片貝漁港の複雑な形は年代毎に比較した航空写真を見ると変遷の経緯が良くわかります(48ページ参照)。写真下から作田川が流れてきて海に注ぐんですが、作田川の河口近くに小さな入江がある。これが昔からある港の部分です。沖合にはハの字状に防波堤が複雑に延びているので、片貝漁港の全景と言うのは空から見ないと良くわかりません。

我々がいるところは、今ほとんど満潮なので、護岸から70cmぐらい下が水面です。もしここに数mの津波が来たら、みんな流されてしまいますよね。でも、そういう津波は過去に何度も来ています。もともと高潮とか津波というのは、高い砂丘地を乗り越えるときには急激にエネルギーを失いますが、こういう漁港とか、港湾とか、河口とかではエネルギーを保ったまま陸地へ侵入してきてしまうので、太平洋岸の漁港では少し歴史を紐解くと、多くの被害の記録が残されています。

 

三角波

異なる別の方向からの波がぶつかり合うとエネルギーが合成され、もとの波高の2倍を超す三角状の大波を形成することがあり、海難事故の主要原因の一つとなっている。さまざまな方向からの波が作用する河口や港口、または千葉県の野島崎沖のように海流のぶつかり合う場所で発生しやすい。

 

 

 

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