

舶用機関整備士更新講習会指導書(平成12年度)
中低速機関のシリンダライナは、高い燃焼圧力に耐えられるよう燃焼室周りは厚肉とし、ボアクール冷却方式が主流となっている。また、ライナ内面の上部にはアンチポリッシュリング(ファイアリング、プロテクトリング、Lセーブリング等の名称で呼ばれている)を装備して、ピストンに付着した硬質カーボンによる摩耗防止および潤滑消費量の低位安定を図っている。(図13)

図13 ファイアリング
2. 軽量化
小型漁船の場合、船速アップの要因の一つに機関重量がある。小形高速機関の軽量化は、アルミ部品の多様化を図ったり、コンピュータを用いた3次元FEM解析により、適正肉厚とした薄肉リブ構造のシリンダブロック等により実現している。また、ルーズフィットドライライナを採用し、シリンダピッチを短縮して、小形・軽量化を図っているものもある。
小形舶用高速機関の出力当たりの重量推移を図14に、またシリンダ径に対する出力当たり重量の現状を図15に示す。

図14 出力当たり重量推移
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2021年1月16日 |
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