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米国における舶用エンジンからの排ガス規制に関する実態調査

 事業名 基盤整備
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


2-3 舶用エンジンからの排ガス

 

舶用エンジンからの排ガスの環境問題を論ずる場合の“舶用エンジン”には、法規上船舶推進用エンジン、発電機用補機エンジン、焼却炉が含まれるが、推進用エンジンからの排ガス量が圧倒的に多いことは論を待たない。現在、船舶の推進機関として利用されているエンジンは、内燃機関、外燃機関、電池、スターリングエンジン、燃料電池等である。

電池は、前述のごとく原子力潜水艦以前の水中航走時や現在でも“しんかい6500”を始めとする有人潜水艇の動力源として鉛電池、銀亜鉛電池等のアルカリニ次電池が使用されている。

スターリングエンジンは、潜水艦用の補助動力源として実用化されているが、蒸気タービンやガスタービンよりも排気ガスが多く、また長期の使用に耐える信頼性に問題がある。

燃料電池は、各国で船舶推進用エンジンとして研究が進められ、米国でも後述の開発プロジェクトが進行中であるが、船舶に一般的に利用されるのはかなり先のことと思われる。

 

現在、舶用推進エンジンの主流は、何といっても化石燃料を燃やす内燃機関あるいは外燃機関である。舶用外燃機関として現在でも活躍しているのはボイラーであるが、ボイラーを使っている船は非常に少なくなっている。海軍艦艇にはボイラーを使っている船がたくさん残っているが、それでも50隻を数えるに過ぎない。ボイラーは硫黄分を多く含む燃料を使わない限り、排ガスは問題とならない。海軍のボイラー燃料は、ガスタービンと同じ海軍蒸留燃料が使用されているので、排ガスはほぼクリーンである。

舶用エンジンの大部分を占め排ガスが問題となるのは、圧縮燃焼(ディーゼルエンジン)、ガスタービン、スパーク点火燃焼(ガソリンエンジン)等の内燃機関である。内燃機関の燃料は、ディーゼル油やガソリンが主であるが、天然ガスやアルコールも使われるようになっている。

 

ディーゼルエンジンは小型船から大型船に至るまで多くの商業用船舶に使われ、舶用内燃機関の主流となっているが、排ガス中のNOxが主な規制対象となっている。

ガスタービンはほとんどの艦艇の推進用として使われており、その他高速艇、高速フェリーボート等に使用されているが、排ガスはディーゼルエンジンに比べ遥かにクリーンであり問題とならない。

なお、海軍艦艇でも主発電機、非常発電機用にディーゼルエンジンを使用している船はかなり残っており、また主推進用としても小型船にディーゼルエンジンが使われているが、環境への影響は多くはない。

スパーク点火ガソリンエンジンは、漁船や商業用小型船、レクリエーション用ボートに使用されているが、レクリエーション用ボートの2ストロークSIエンジンから排出されるHCの量が多く、環境に与える影響が問題となっている。

 

 

 

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