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文化資源の広域的活用に関する研究

 事業名 文化資源の広域的活用に関する研究
 団体名 地方自治研究機構 注目度注目度5


序章 調査研究の概要
1 調査研究の主旨
(1)背景と目的
(1)背景
 茨城県(以下、本県)は、地域文化の振興の観点から、個々の市町村の文化振興を狙いとして「いばらき文化の風おこし事業(一村一文化創造事業)」aを平成6年度から13年度までの間に43市町村を対象に実施してきた。平成14年度からは、その発展的な支援事業として「いばらき広域文化交流事業」bを展開している。
 また、平成15年度前半の策定を目指し、現在茨城県の「文化振興ビジョン」の検討が行われており、さらに平成20年度には国民文化祭の開催が決まっている。
 
(2)目的
 本調査研究は、このような流れを踏まえ、道路等の交流インフラが充実する中で、それらを活かした県土の新たな文化発信力の強化と21世紀の個性的な地域づくりに資することを念頭に置き、かつ「文化振興ビジョン」や国民文化祭の企画検討の一助とするため、文化資源をはじめ歴史、産業、自然等の地域資源(以下、「文化資源等」)を広域的に活かした地域文化の振興(生活文化の振興)と地域づくり方策の検討・提言を目的とする。
 敷衍すると、地域に賦存する文化資源等を活かした固有の広域的イメージの形成と発信・交流によるアイデンティティの確立を進め、「文化性豊かな地域づくり」を目指すもので、さらに具体的に言えば、文化資源等を活かした広域的な“物語づくり”、テーマの再発見と時間・空間の連続性を確保しようとするものと言える。
 
(3)課題
 この「文化性豊かな地域づくり」の課題を次の3点に集約して設定する。
 
(i)
茨城県内にある文化資源等の「魅力(よさ)」を再発見し、世代的に継承すること
(ii)
そのために、文化資源等の縁やテーマ性などから、県民一人ひとりが多様な生活の価値観を託し、誇りと主体性と共感を呼び起こせる「テーマ」を紡ぎだすこと
(iii)
地域に多様な“茨城らしさ”を内在させたイメージを付加して発信力を高め、それを軸に多元的な交流による県や地域の“自分づくり(アイデンティティの確立)”を促進すること
 
a いばらき文化の風おこし事業(一村一文化創造事業):地域住民と市町村が一体となって実施する、地域の文化資源を生かした地域固有の文化の創造と文化による地域づくりを支援する事業
 
b いばらき広域文化交流事業:複数の市町村が文化団体等と連携し、地域の文化資源を活用しながら広域的に取り組む新たな文化の創造事業を支援するとともに、全国に発信できる個性豊かな文化を生かした地域づくりの推進を図る事業
 
(2)調査対象地域
 
 調査対象地域(ケーススタディ地域)は、国道50号線沿線を想定した「茨城県西部特定地域」とし、図表序−1に示された11市町村とした。なお、関城町、明野町、真壁町、大和村には国道50号線が通過していないが、歴史的に関連が深い地域であることや、通勤・通学等の生活・交流の面でも関係が強いと考えられることから、調査対象地域に含めることにしたものである。
 この国道50号線沿線は、市町村ごとには豊かな歴史を持ち、結城紬や笠間焼きなど多くの伝統工芸が継承されている。しかし、文化資源等の広域的な活用が活発とは言いがたい面がある。調査対象地域を限定してはいるものの、このケーススタディは全県的な展開に資すると期待され、またそれを十分に踏まえて、調査研究を推進するものとした。
 
図表序−1 調査対象11市町村
(拡大画面:316KB)
調査対象11市町村(西から):
結城市、関城町、下館市、協和町、明野町、真壁町、大和村、岩瀬町、笠間市、友部町、内原町
 
2 調査研究の内容と方法
 
(1)調査の内容
 
 調査の内容は、調査対象地域内の市町村及び特定地域を中心とする広域的視点から、次の項目を検討骨子とした。なお、対比のため、調査対象地域以外の茨城県内の文化資源等についても、適宜調査を行うよう努めた。
 
(1)地域特性及び文化資源の把握・整理
 
 既存文献、市町村資料などによる調査、市町村や郷土資料館等へのインタビュー調査およびアンケート調査、現地調査などにより、地域特性や文化資源等の把握・整理を行った。把握・整理する内容はおよそ以下の通りである。なお、把握・整理の際、市町村レベルばかりでなく、複数市町村にまたがる広域レベルに対しても調査を行うことに留意した。
 
ア 地域特性、比較優位性の把握
 
 地域形成上の特性ならびに比較優位性を把握した。具体的には、気候の冷温境界性、「日本列島の曲がり角」、関東平野の豊穣な農村性、小藩分立性、道・鉄道の地域形成史等である。
 
イ 文化資源等の発掘・再発見
 
 文化資源等の特性(象徴性等)と広域的な縁(関連性、連続性)について調査した。
 
資源種類 概要
歴史資源 ・古代、中世、近世、現代の神社仏閣、名所旧跡等
・特に現在に繋がる地域形成史と広域的な縁に着目
・歴史上の人・物・事の有形無形の蓄積と広域的な縁に着目
文化資源 ・精神文化(風土信仰・宗教等)、水運・街道文化等
・伝統工芸・技術、産業等
・祝祭・イベント、歳時記、暮らし・生活文化等
自然資源 ・地域の歴史や文化を根底で特徴づけ、地域の生活文化を醸成してきた「気象」、「山」、「川」、「森」等の自然環境、景観条件等。
その他 ・前述した資源に入らない観光資源等
 
ウ 文化資源等の活用実態の把握
 
 市町村レベルでは、文化・観光・交流振興ニーズ/活動特性、文化・観光施設の整備・運営/利用実態、文化・観光資源の保全と管理、文化・観光イベントの機会開発、文化・観光情報の受発信、文化・観光運営体制、公的支援システムなどが考えられる。
 また、広域レベルでは、施設整備・運営の連携(施設種別、運営内容、資金、組織等)、情報受発信の連携、企画連携、公的支援連携などが考えられる。
 
エ 文化振興等の既定計画の把握及び今後の意向
 
 市町村レベルでは、文化資源等を活かした市町村独自の文化振興計画(いばらき文化の風おこし事業(一村一文化創造事業)の継承計画を含む)を対象とした。
 広域レベルでは、文化資源等を活かした広域的な文化振興計画(「いばらき広域文化交流事業」への対応を含む)、活かしたい文化資源等、広域連携の範囲、推進の隘路、参考にしたい全国の先行事例等を対象とした。
 
(2)文化資源等の広域的活用事例調査
 
 文献ならびに現地調査を通じて、既存の文化資源等の広域的活用事例から、その方法やしくみなどについて調査・整理する。
 
(3)広域テーマ(コンセプト)の構築
 
 対象地域において文化資源等をつなぐ縁を抽出し、広域的活用のテーマ(コンセプト)を設定した。
 
(4)広域的活用方策(プロジェクト)の提示
 
 対象地域における広域的活用テーマをもとに、既存の文化資源等を活かしながらいっそうの有効化をはかるような広域的活用方策(プロジェクト)を提案した。
 なお、できる限り広い広域的活用を目指すものの、個々の文化資源等をつなぐ縁の実態を尊重した圏域を想定して構想した。
 
(2)調査の方法
 
 調査は主に(i)アンケート調査、(ii)先進事例調査を軸に以下のような方法で行った。
 
(i)
対象市町村の地域資源の実態、活用、計画、地元有識者及び情報源等に関するアンケート調査
(ii)
文化資源等を広域的に活かした地域づくり先進事例調査
(iii)
文化資源等に関する文献調査
(iv)
現地調査(主要な文化資源・施設等視察、文化・観光関係者ヒアリング)
 
 アンケート調査は、以下の2種類を郵送法で実施した。
 
対象 市町村 美術館・資料館等
目的 文化資源等の
(1)賦存状況の把握
(2)市町村内での活用実態
(3)広域的な活用実態と意向、の把握
文化資源等の
(1)市町村内での活用実態
(2)広域的な活用実態
(3)周辺施設との連携、の把握
 
図表序−2 調査活動の内容と関連イメージ
(拡大画面:116KB)







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更新日: 2020年7月4日

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