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文化資源の広域的活用に関する研究

 事業名 文化資源の広域的活用に関する研究
 団体名 地方自治研究機構 注目度注目度5


(3)新常陸国風土記歳時記「“歌垣(かがい)”時空を超えた歌い合い」プロジェクト
 
○主旨
 対象地域には、伝統的な祭から、新しいイベント・行事まで、多様な催しものがあり、住民の四季を彩っている。これらをつないで「イベントリレー」的に紹介したり、相互に参加していくことで、より広域に働きかけ、各イベントの一層の活性化を図る。
 特に筑波山を舞台に行われた古代「歌垣」は、歌い合うことで人間性を開放し、現代人の希薄化する人間関係に原初的なエネルギーを復古させる力とならないだろうか。同様の文化がアジアの山岳民族に今も残り、古代日本のルーツの一端を垣間見ることもできる。
 この資質に着目し、壮大な民族の歴史のロマンの体感、国境や世代を超えた交流につなげるとともに。本地域の歳時記の「核」として、イベントリレーを魅力化する素とする。
 
○内容
・民族の祭典「世界の歌垣まつり」開催の検討
・「やっぺえ」まつりを核とする広域文化祭の展開
・行祭事・イベントの共同PR、参加の促進(HPやパンフレット)
・新規イベントの企画・開催
ネオ歌垣(ゆかりの神社や城跡で。また、バーチャルに)
現代の歌垣「世界ラップフェスタ」の開催
城跡での薪能や連歌会・茶会・コンサート
ツール・ド・夢追いの郷(つくばりんりんロードやR50の活用)
筑波山フォト・コンテスト(絶景ポイントの設定を含む)
歴史絵巻のオペラ化(出身アーティストの招聘、住民参加)
石と土と木と布の祭典(伝統技術の合同祭典)
美術館リレー企画展
 
○推進体制の考え方
・「やっぺえまつり実行委員会」等既存のネットワークや実績の更なる展開
・地域の様々な主体の参加(民間の主体的な活動を、行政がサポート)
・国内外の民族学研究機関・人材・大学等との連携
 
○想定される効果
・内発効果
地域再発見、住民の参加機会の拡大、文化活動の振興、国民文化祭に向けての準備の推進、文化と産業の出会いの場づくり
・交流効果
地域PR、交流人口の拡大、地域ブランド化の促進、観光閑散期対策、国際交流の発展
 
【事例紹介:まちなみアートリレー in とやま】
 
 町に残る古い家屋や商店を活用し、中心市街地を丸ごとギャラリーに仕立てあげ、彫刻や絵画などの美術品を展示する。各地のアートイベントをリレー方式で一つにつなぎ、地域の魅力をより高めようとする新しい試みである。来訪者は各地を巡り、それぞれ趣のある町並みや軒先に飾られた芸術作品などをゆっくり散策しながら楽しむことができる。2001年度に八尾町、婦中町、井波町、福野町の4町でスタートし、2002年度には3市5町にまで広がった。
 
図表4−4 さまのこアートinよっさでの展示例
資料:富山県ホームページより
 
(4)新常陸国風土記いきいき環境文化博物館「夢追学舎」プロジェクト
 
(1)既存の博物館の“市民化”「夢追学舎ネット」の形成
 
○主旨
 文化資源の調査研究、情報整備、紹介などに、博物館的機能(資料館・美術館を含む)を欠かすことができない。対象地域には、美術館や資料館がある。
 これらを、文化資源情報のアーカイブス(蓄積・保管)拠点、地域学習・観光拠点(特に体感的情報提供がポイント)として位置づけ、その機能と魅力の向上を図る。
 更に、それぞれの主体性・個性に基づく分担関係をつくり、研究や展示の共同的展開(ネットワーク化)を図り、全体の魅力アップにつなげるとともに、住民主導で運営でき、住民自らがつくる住民に身近な文化活動拠点、公民連携拠点、人づくりとして積極的に位置づけていく。
 
○内容
・文化資源情報の収集とデータベース化→保管+公開
・「新常陸国風土記夢追郷学舎ネット」の形成(地域内の博物館機能のネットワーク化→役割分担化、共同研究体制、人材育成・教育機能の強化。オンライン・オフラインで)
・自由に文化を語り合う「勝手連」サロンづくり(住所・立場・郷土知識の有無不問。知識やイマジネーションを鍛錬する場でもある。地域の「お勝手」=喫茶店やレストランの振興も含む)
・「新風土記電脳ミュージアム(仮想展示館)」の検討
・リレー企画展の開催→(3)と連動
・施設内における展示手法の魅力化(例えば、マルチメディアを活用した古代国の再現、過去の偉人たちと対話できるシステム等を検討)→(1)と連動
・地域文化の「語り部」の育成・登録と活躍の場づくり(施設内講座・出前講座の企画開催、現地ガイドボランティア的活動の展開)→(1)と連動
・ミニ資料館の育成(店舗や工房、伝統的建造物等)
 
○推進体制の考え方
・博物館的機能を持つ施設を軸に住民・様々な機関・人材の参加を基本とする
→「あるってよーぐめっけろ」文化資源総点検プロジェクトとの緊密な連携
・既存の公立・私立の博物館・資料館・美術館全ての参加を想定するが、当面は任意の参加
・県立古文書館、博物館、美術館等と連携
 
○想定される効果
・内発効果
文化資源情報の整備・体系化・保全、住民の文化活動の場の確保・学習機会・発表機会の提供、地域文化の再認識
・交流効果
地域文化の紹介、他地域の博物館ネットワークとのリンクによる文化受発信機能・観光魅力の強化、広域の文化研究体制への貢献
*ポイント
ITの投入(デジタル情報化とマルチメディアネットワーク化)
*先行事例等
事例ではないが、国の博物館・美術館ネットワーク構想
千葉県などの博物館ネットワーク
 
【参考】
図表4−5 住民参加による公共施設づくりの例
(拡大画面:120KB)
資料: 財団法人地域活性化センター「住民参加による魅力ある公共施設づくり」(平成13年3月刊)
 
(2)「地域が生きた風土博物館」とする整備とネットワーク化
 
○主旨
 対象地域には、昔ながらの風景が広がる。その中に、史跡等が、あるものは風花しかけ、あるものは風景に埋もれながら点在している。
 文化を最もダイレクトに伝えるのは「現場」である。文化資源が立地する(していた)現場を重視し・保全・整備を図り、文化のストックとして磨いていくとともに、可能な範囲で観光や学習活動に提供していく。
 その際、そこにあるありのままの生活そのものを地域文化の要素として尊重し、プライバシーを十二分に尊厳するとともに、個人やコミュニティへの負担を避けつつ、生活環境の一層の快適化・活性化につなげる契機づくりとする。
 
○内容
・史跡等文化資源及びその周辺の環境保全・整備→(1)、(4)と連動
・地域の景観形成(まちの色・景色の再認識と保全)→(1)と連動
・重点エリアや拠点施設(休憩・情報提供等)の設定
・重点エリア例:結城、笠間、下館、真壁の城下町、内原町有賀神社及び古墳公園周辺、明野町の散居村地区、笠間芸術の森公園、佐白山周辺・・・)
・ミニ資料館の指定→(1)と連動
・景観ポイントの設定・紹介
・文化の体系化に基づくルート化・ネットワーク化や情報提供システムの形成(案内標識やマップ類の共同的な作成)→(1)、(5)と連動
・魅力的な説明・案内システムの検討(「語り部」の育成と登録)→(1)、(5)と連動
 
○推進体制の考え方
・観光関連施設や史跡所有者等の参加、住民・事業所一軒一軒の協力
 
○想定される効果
・内発効果
地域環境の保全、地域文化の再認識→住民やコミュニティの誇りへ
・交流効果
観光魅力の向上、地域文化の体感、
 
*ポイント
環境阻害要因の除去(環境汚染、不法投棄物等の除去、まちをきれいにする運動等との連動)
現在ある生活の尊重を前提とする方向性づくり(例えば、伝建も生活や生業を重視し、現在のライフスタイルと融合したスタイルを、この地域の文化として尊重していくなど)
*先行事例
小さな博物館(墨田区)
町並み景観(滋賀県長浜市・黒壁ガラススクエア、津和野、高山、木曽等)
里の景観(砺波平野の散居村、白川郷等)
景観ガイドライン(館山市の南欧風のまちづくりの推進)
語り部(遠野市、会津西街道等)
 
【シンボルロード】
 都市の代表的幹線道路は、“都市のシンボルとなる街路”として、シンボルロードと呼ばれることが多い。シンボルロードは、その都市の中心的な位置にあるだけでなく、都市構造の中軸となっている街路であり、沿線には都市を代表するような建物が存在することが多く、都市の顔となる街路である。そして、固有の街路形態や沿道景観を持ち、住民の心象風景に定着しているようなものである。
 シンボルロードは、単に物理的に街路空間の形態や環境が優れているだけでなく、多くの市民に利用される魅力ある街路でなければならない。
 現在の国道50号線はシンボルロードとして比較的条件がそろっているものの、クルマで通過した場合に筑波山と大鳥居以外にさしたるランドマークが見られず、日光街道や八王子市近辺の甲州街道の並木のようなものもないため、個性に乏しい。これは、渋滞緩和のため市街地域をバイパスしたことが拍車をかけたと思われる。
 そのため、改めて国道50号線の顔づくりすることで、このシンボルロード化を図り、地域文化の活性化につなげることが考えられる。
 
図表4−6 シンボルロードとなりうる条件例
No 条件 事例
1 都心の業務・商業の集積地に通じる主要街路 銀座通り(東京)、御堂筋(大阪)
2 沿道地区に象徴的で知名度の高い文化的建造物や歴史的遺産などの文化遺産があって、これをランドマークや街並景観として取り込んだ街路 姫路城に通じる大手前通り 凱旋門に通じるシャンゼリゼ通り(パリ)
3 パレードやフェスティバルやその他のイベントの催される舞台となる街路 札幌の雪祭り、仙台の七夕祭り、徳島の阿波踊り
4 広場や橋梁、モニュメントとなる古い建物や塔などを街並景観として取り込んだ街路  
5 河川などの自然とその景観に恵まれている街路で、緑化などにより都市生活環境に寄与している街路  
6 沿道地区に歴史的事件があった場合や、歴史的街並として保存されている場合で、沿道の石垣などとともに昔の雰囲気を保存するようにしている街路  
7 景観、意匠、歴史、生活などに関して、特徴ある何々らしさがある街路であること 快適性に優れる街路であることが多く、“うるおい”や“にぎわい”などの活性にあふれ、“ふれあい”や“出会い”などの偶然性が期待できる  
資料:
石井一郎編著「都市景観の環境デザイン」(森北出版)より抜粋







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更新日: 2020年7月4日

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