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東南アジア造船関連レポート21

 事業名 造船関連海外情報収集及び海外業務協力事業
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


1. シンガポールの経済と海事産業
(1)シンガポールの経済
シンガポール経済の概況(2000年)
【1】経済全般
(1)GDP成長率
 2000年の実質GDPは2ケタの成長率を達成できなかったものの、製造業、卸・小売業などの高成長に支えられ前年比9.9%増となった。2000年の総需要は前年比14.0%増であり、このうち外需の増加分は11.0%、内需の増加分は3.0%であった。外需の伸びは前年比15.2%増(99年は6.9%)となり、引き続き経済回復の源泉となったが、内需も前年比10.9%増(99年は5.3%増)と大幅に回復した。アメリカ経済の好調、エレクトロニクス分野の活況等に現れているアジア経済の回復等により、シンガポール経済は好調であった。
 
表1 実質GDP成長率の推移
(単位:%)
1980 1990 1997 1998 1999 2000
実質GDP成長率 7.4 9 8.4 0.4 5.4 9.9
注1) 出典:Economic Survey of Singapore 2000(シンガポール貿易産業省)。
注2) 1980年、1990年の数値は、80年代及び90年代の平均成長率(以下同じ)。
 
(2)産業部門別GDP成長率
 製造業が前年比15.2%増と前年同様成長の原動力となった。世界的な需要拡大のあったエレクトロニクス部門とりわけ半導体、コンピュータ周辺機器、プリント基板組み立てが成長に大きく貢献した。非製造業では運輸・通信業が前年比9.0%増と好調であったほか、前年マイナス成長から大幅に回復した卸・小売業やホテル・レストラン業がそれぞれ前年比15.2%及び8.2%増と引き続き好調を維持した。アジア経済の回復基調が強まり、域内における運輸(海上・航空輸送)、観光、貿易、商業等が大幅に増加した。前年は本格的な回復基調になかった金融サービス業が前年比4.1%増としたが、建設業は前年比4.6%減といまだ本格的な回復基調に至っていない(四半期べースでは98年第3四半期より10期連続のマイナス)。
 
表2 産業部門別実質GDP成長率の推移
(単位:%)
1997 1998 1999 2000
製造業 4.5 -0.6 13.8 15.2
運輸・通信業 9.1 5.5 7.1 9
卸売業・小売業 6.4 -4.4 7.1 15.2
ホテルレストラン業 6.5 -3.5 3.7 8.2
金融サービス業 18.3 -8.1 0 4.1
ビジネスサービス業 7.9 5.1 0.1 6.6
建設業 15.3 4.4 -11.8 -4.6
全産業 8.4 0.4 5.4 9.9
注3) 出典:Economic Survey of Singapore 2000(シンガポール貿易産業省)。
 
表3 産業部門別実質GDPの推移
(単位:100万Sドル)
1997 1998 1999 2000 シェア(%)
製造業 28,399.4 28,239.2 32,088.6 36,974.4 26.4
運輸・通信業 15,750.5 16,765.7 17,949.1 19,557.0 14
卸売業・小売業 19,713.4 18,901.6 20,234.2 23,312.8 16.7
ホテルレストラン業 3,804.1 3,519.6 3,659.3 3,959.4 2.8
金融サービス業 15,502.4 14,172.8 14,286.1 14,876.9 10.6
ビジネスサービス業 14,650.9 14,809.3 15,031.0 16,016.9 11.5
建設業 10,661.9 10,983.9 10,012.1 9,555.2 6.8
全産業 120,140.2 120,206.9 127,250.0 139,839.5 100.0
注4) 出典:Economic Survey of Singapore 2000(シンガポール貿易産業省)。
注5) シェアは2000年のみ
 
表4 総需要の伸び及び寄与度(需要項目別)
(単位:%)
注6) 出典:Economic Survey of Singapore 2000(シンガポール貿易産業省)。
 
【2】雇用・賃金・生産性
(1)概況
 98年のアジア経済危機により外資系企業を中心とする生産調整や雇用調整が行われた。シンガポールの雇用環境は急速に悪化し、解雇者は2万9,000人に達し、98年の年平均失業率は3.2%(97年の年平均失業率は1.8%)となった。景気回復を反映し99年平均失業率では3.5%、2000年平均失業率は3.1%に低下したが、アジア経済危機以前の水準までは回復していない。
 98年11月、政府は国際競争力の維持と一層の雇用調整を回避するため、総賃金コスト15%カットを柱とするビジネスコストの削減策を発表し、全国労働組合会議(NTUC)もこれを容認するなど、雇用重視の姿勢を見せた。99年後半には景気回復感が鮮明となり、国内雇用環境が改善しており、再び人件費の上昇を懸念する声が強まった。
 
表5 シンガポールの労働事情の推移
  1996 1997 1998 1999 2000
労働力 労働人口
(年中央値、1,000人)
1,801.90 1,876.00 1931.8 1976 2192.3
労働力平均年齢(才) 36.5 36.9 37.4 37.4 (36.1)
就労者 就労者数
(年中央値、1,000人)
1,748.10 1,830.50 1869.7 1885.9 2094.8
失業者 失業者数 年平均
(1,000人)
37.3 34.8 62.7 69.5 65.4
12月、季節調整値 34.7 37.8 84.3 59.8 63
失業率% 年平均
(1,000人)
2 1.8 3.2 3.5 3.1
12月、季節調整値 1.8 2.0 4.4 2.9 2.8
解雇者 解雇者数(1,000人) 10,956 9,748 29086 14622 11624
賃金 名目(前年比、%) 5.8 5.7 2.8 2.7 8.9
実質(前年比、%) 4.3 3.6 3.1 2.6 7.5
労働コスト 単位労働コスト(全産業)(前年比、%) 2.6 0.7 3.9 -9.1 -0.9
単位労働コスト(製造業)(前年比、%) 2.3 0.7 -1.1 -17.3 -7.1
注7) 出典:Economic Survey of Singapore 2000、人材省ホームページ。
注8) 解雇数は従業員数25名以上の企業を対象とする。
注9) 実質賃金は消費者物価上昇率をもとに算出する。
注10) 賃金は賞与を含む。自営業者は含まない。
 
表6 産業部門別雇用者数の変化の推移
  1996 1997 1998 1999 2000
製造業 -7,700 3,700 -27,600 4,400 26,200
金融・ビジネスサービス業 18,400 26,000 6,500 23,100 31,300
卸売業・小売業・ホテル業・レストラン業 8,900 12,700 -13,500 7,200 20,400
運輸・通信業 6,200 6,200 -500 4,500 10,800
建設業 52,800 45,800 -4,700 -18,000 900
その他 24,000 25,900 16,300 22,000 21,100
全産業 102,600 120,300 -23,400 39,900 110,700
注11) 2000年は暫定値。
 
(2)外国人労働者に対する政策
 外国人労働者(未熟練/半熟練労働者:月額賃金2,000Sドル以下)の雇用は厳しく管理されている。また、業種毎に総労働者数に占める外国人労働者の比率・上限が決められており、外国人労働者の雇用の際には政府に外国人雇用税(levy)を支払う義務を負う。
 
表7 外国人労働者数の上限と外国人雇用税(1999年1月1日改訂、2001年5月現在有効)
産業部門 外国人労働者数の上限 外国人雇用税(月額)
改正後 改正前
製造業 全労働者の50% S$240:最初の40% 
S$310:残りの10%
S$330:最初の40% 
S$400:残りの10%
船舶製造・修繕業 シンガポール人労働者1人につき3人まで S$30:熟練工 
S$295:未熟練工
S$100:熟練工 
S$385:未熟練工
建設業 シンガポール人労働者1人につき5人まで S$30:熟練工 
S$470:未熟練工
S$100:熟練工 
S$470:未熟練工
サービス業 全労働者の30% S$240 S$330
家事労働者   S$345 S$345







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