日本財団 図書館

共通ヘッダを読みとばす


Top > 技術 > 海洋工学.船舶工学.兵器 > 成果物情報

東南アジア造船関連レポート21

 事業名 造船関連海外情報収集及び海外業務協力事業
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


(3)シンガポールの造船
シンガポール造船業の概況(2000年)
【1】概況
(1)造船業全体
 シンガポール海事産業の2000年の総売上げは、27億6,000万Sドルであった。これは、前年の31億2,000万Sドルに対して11.5%の減少。
 船舶修繕部門は、ここ数年同様シンガポール造船業の主力部門であり、全売上げの61%を占めている。しかしながら2000年の売上げは対前年比22.3%減の16億8,100万Sドルとなった。
 新造船部門の売上げは、4億5,400万Sドルと、99年の4億3,800万Sドルに対して3.6%の増となった。
 オフショア部門売上げも、6億2,600万Sドルと99年5億1,700万Sドルに対して21.1%の増となり、全売上げの22.7%を占めた。
 シンガポール造船業は、競争力を強化するため、合理化、コストダウンを図ろうとしており、2000年の労働者数も減少した。2000年の労働者数は、3万8,000人で、前年に比べて2.0%減少した。2000年の労働者一人当たり付加価値額は、3万8,000Sドルと1999年に対して15.9%増となった。
 造船所における労働安全の確保については、事故発生率(Accident Frequency Rate)及び事故重大性指標(Accident Severity Rate)は、それぞれ25.5%、18.8%減少した。2000年の事故発生率は、百万人・時間当たり3.8回と過去最少となった。昨年は5.1回。事故重大性指標も、百万人・時間当たり552人・時間の喪失でこれまでで最も低いレベルとなった。昨年は、680人・時間。
 
表1 海事産業の総売上額の推移(1996−2000年)
1996 1997 1998 1999 2000
総売上額(100万Sドル) 3,320 3,400 3,864 3,120 2,760
出所) 経済開発庁(Economic Development Board)。
 
図1 シンガポール造船業の分野別売上げ
 
図2 労働者数の推移
 
図3 労働者一人当たり付加価値額の推移
 
(2)船舶修繕部門
 2000年の船舶修繕部門は、不調であった。
 2000年の船舶修繕部門の売上げは、16億8,100万Sドルと、前年の21億6,000万Sドルに対して4億7,900万Sドル減少した(対前年比22%減)。海事産業総売上げに占める割合も99年の69.0%から60.9%に減少した。修繕のためシンガポールに入港した船舶の隻数はほぼ横ばいであった。シンガポール海事港湾局(Maritime and Port Authority of Singapore,MPA)の統計によれば、2000年にシンガポールに修繕のため訪れた船舶(沖修理を含む)は、隻数は4,596隻で99年の4,552隻より若干増加したものの、総トン数では3,602万総トンと99年の3,787万総トンより減少した。
 一般貨物船、コンテナ船などの兼用船が全入渠隻数のおよそ30%を占め、タンカーが約25%を占めた。タンカーのうちVLCCとULCCは52隻(99年は75隻)であった。また、シンガポールは東南アジアのクルーズ船修理の拠点であり、この市場を押さえつつあり、2000年は9隻の客船、クルーズ船等の改造・修理工事を行った。
 改造工事は、ここ10年間で技術力を確立しており、修繕部門での主要な部門である。オフショアサプライ船からケーブル敷設船への延長・改造工事、浚渫船のジャンボ・改造工事等を実施した。特に、シンガポールは81年に最初のEPSOへの改造工事を手がけて以来、数々のFSOやFPSOへの改造工事・改良工事を行っており、この分野における世界の主要基地のひとつである。2000年に引き渡されたものだけでも7プロジェクトある。
 
表2 修理入港隻数(1996−2000年)
1996 1997 1998 1999 2000
入渠船舶数 4,517 4,618 4,505 4,552 4,596
出所) Singapore Port Statistics:海事港湾庁(Maritime & Port Authority of Singapore)
 
(3)新造船部門
 2000年の新造船部門は、低迷が続いている。
 新造船部門の売上げは、99年の4億3,800万Sドルから4億5,400万Sドルと3.6%増加したが、98年のほぼ半分の状態である(98年;9億1,800万Sドル)。海事産業総売上げに占める割合は99年の14%から16.4%に増加した。進水した船舶の隻数は、99年の70隻から64隻へと6隻減となった(98年;97隻)。総トン数ベースは、99年の114,122総トンから58%減の66,414総トンとなった(98年;124,497総トン)。
 新造船の大部分はバージやタグボートなどの作業船で63%を占め、旅客船がこれに続いた。2001、2002年に引き渡し予定の船舶には、多目的サプライ船やケーブル敷設、修理船等がある。
 
(4)オフショア部門
 リグ建造分野は、数年来の弱い建造需要の状態が2000年前半まで続いた。しかしながら、2000年後半の建造需要の回復を受けた新規契約等によりオフショア部門の売上げは99年の5億1,700万Sドルから21%増の6億2,600万Sドルとなった(98年;9億5,600万Sドル)。海事産業の総売上げに占める割合も99年の17%から21%に増加した。また、2000年には3隻の沖合構造物の建造・引渡しが行われ、ジャッキアップリグ、掘削船、セミサブ等22隻の修理・改造工事が行われた(99年;18隻)。







サイトに関するご意見・ご質問・お問合せ   サイトマップ   個人情報保護

日本財団会長笹川陽平ブログはこちら



ランキング
注目度とは?
成果物アクセスランキング
394位
(32,233成果物中)

成果物アクセス数
26,501

集計期間:成果物公開〜現在
更新日: 2020年5月23日

関連する他の成果物

1.Shipbuilding in Japan 2002
2.米国テロ事件後の海事セキュリティ対策の動向
3.中国造船業の概況<2001年>
4.米国における船舶のバリアフリー化推進に関する調査
5.米国のエネルギー政策が海事産業に与える影響に関する調査
6.米国における船舶のクリーン推進システム開発プロジェクトに関する調査
7.米国における造船関係研究開発助成制度の実施状況と成果活用等に関する調査
8.英国における統合的海洋管理政策に関する基礎調査
9.WTO加盟後の中国造船・舶用工業に関する調査
10.中東地域造船需要動向調査
11.タイ国におけるモーダルシフトに伴う新規造船需要に関する調査?実現に向けて?
12.船舶解撤の新たな進展と今後の展望
13.中国の造船・舶用工業政策に関する調査
14.海運・造船における電子商取引の現状と展望
15.中国造船業の概況(華北)
16.欧州における船舶からの排出ガス削減対策に関する動向調査
17.2002年度欧州造船政策動向調査
18.東南アジア造船関連レポート22
19.東南アジア・オセアニア地域における旅客船参入手法に関する調査
20.「海と船の企画展」各展開催ポスター/チラシ
  [ 同じカテゴリの成果物 ]


アンケートにご協力
御願いします

この成果物は
お役に立ちましたか?


とても役に立った
まあまあ
普通
いまいち
全く役に立たなかった


この成果物をどのような
目的でご覧になりましたか?


レポート等の作成の
参考資料として
研究の一助として
関係者として参照した
興味があったので
間違って辿り着いただけ


ご意見・ご感想

ここで入力されたご質問・資料請求には、ご回答できません。






その他・お問い合わせ
ご質問は こちら から