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2002年度欧州造船政策動向調査

 事業名 造船関連海外情報収集及び海外業務協力事業
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


B.4 税制
B.4.1 序
 免税について原告は、再編される企業への特別な優遇税制として韓国政府が最近法制化した法律(Law on Limiting Special Tax Treatment)を申し立てている。CESAはこの特別税の取り扱いが韓国の68の企業に対してのみなされ、そのうち12は大宇グループの企業だったと主張している。このように(本税制は)特定の企業に限定されるものであり、ASCM第2条1(a)の意昧する「特定の」グループ・産業に該当する。CESAは、免税は明らかに助成の定義に入ると主張している。政府の歳入という形での資金面での貢献があり、そうでなければ先のASCM第1条1(a)(1)(ii)に該当し、その利益は支払われなかった税の合計に相当する。この法令は再編企業に限定したものであり、それゆえ特定されており、ASCM第1条2に従った行動が可能である。
 
 原告は、韓国の造船所がTax Exemption and Reduction Control Law(TERCL)とSpecial Tax Treatment Control Law(STTCL)の下の多くの優遇税制で利益を得たと申し立てている。最初の法律は、主に投資開発活動に関し多くの優遇税制を与えるものであり、後者は再編時の財政に関して一連の優遇税制を予定している。
 
 TERCLで資格のある企業は、税の支払猶予やある経費に対する税の積み立てを請求できる。
 
 TERCLの第16、17、19条に従い、企業は輸出損失、海外事業損失、海外市場投資に対して積み立てを請求できる。しかし、これらの税制は1997年に廃止されており、もはや企業への利益は与えられていない。
 
 TERCLの第8条から第11条では、企業は技術開発、労働者の能力開発、特許権の移転のために税の支払猶予を請求できる。企業は、また、生産性向上、従業員の福利向上のための特定の設備に対する投資、労働者の技能向上のための投資に関し、幾つもの税の支払猶予を請求できる。
 
 多くの造船所がこの制度の利益を受けたが、税の猶予は一般に利用されているものと思われる。更に、この制度の下での利益は非常に小さいので、これらの税の猶予が欧州産業の蒙った損害に寄与したかどうかは疑わしい。
 
 優遇税制の目的は、再編の過程で生じる追加的な税の負担を減少させることで企業の財政的再編を容易にすることである。STTCLでは、3の異なる優遇税制を資格のある企業は利用できる。
 
- 財政的な再編・改善のためのキャピタルゲインに対する特別追加税の免除
- 物の寄付に対する特別税
- 再編計画のもとで親会社が株主に子会社株を分配することに対する特別税
 
A キャピタルゲインに対する特別追加税
 STTCLの第37条によると、不動産の移転収入から得られるキャピタルゲインに対する特別追加税が免除される。
 
 免除を得るためには、企業は2000年12月31日より前に(1997年6月以前に得た)資産を移転する必要がある。加えて、移転は企業のCreditor Financial Institutions Committeeによって承認される必要がある。最後に、企業は移転により得られた資金を財政機関に対する負債の支払いに当てることを義務付けられる。
 
 確認されたところでは、韓進、三星、現代がこの税金から利益を得ているが、その合計は無視できる。
 
 税制はASCM第2条1(a)に規定される特定を有する補助金に該当する。韓国政府は免税の利用をある企業、即ち、韓国で企業再編をする資格のある企業に明らかに限定した。更に、ある基準は客観的に明確なものではなく、結果的に適格性は機械的に決まるものではなかった。債権銀行による承認手続きは適格性を機械的でないものに変えたように見える。
 
B 物の寄付に対する特別税
 STTCL第38条によると、税繰り延べの利益はある資産を新たに設立された企業に寄付する企業に与えられる。加えて、新しい会社はSTTCL第119−7条と第120−6条に規定される取得税、登録税を免除される。
 
 物を奇附する会社は、新会社がその資産を売却するまで所得税の支払いを繰り延べできる。
 
 大宇はこの制度により利益を得た。
 
 この税制は、企業再編を行っている会社のみが利用できる。それゆえ、免税される特定の資産は企業再編に関する資産と結びついている。
 
C 再編計画の下で親会社が株主に子会社株を分配することに対する特別優遇税
 Corporate Tax Act第46条及びSTTCL第45条によると、株を分配された子会社が親会社の資産を得た後、新会社が設立された場合、これらの資産移転に対する利得に相当する額が会社の所得税の計算では経費として含まれる。
 
 株を分配された子会社が次の基準を満たすとき、その会社は増加した支出控除による減税の資格がある。
 
- 旧会社が5年以上業務を行っていること
- 旧会社の株主が見返りに新会社の株を受け取ること
- 新会社が旧会社の業務を継続すること
- 資産、債務が新会社に移転されること
 
 更に、親会社の株主に対する子会社株の分配は、Creditor Financial Institutions CouncilまたはCorporate Restructuring Committeeにより承認された再編計画に従い行われる必要がある。若し、その企業が適格性の基準を満足するなら、会社の所得税における課税収入の計算において資産による利得を費用として計算することを許される。
 
 大宇はこの制度から利益を得た。この制度と物の寄付に対する特別税から得られた利益の合計は780億ウォンと推定される。
 
 この制度は、再編を行っている企業のみが利用できる。それゆえ、この免税となる特定資産は企業の再編に関する資産に結びついている。
 
 利用可能な証拠から、KEXIMのプログラムが、韓国造船事業者への、ASCM第1条に規定される補助金の供与となっているという結論に至る。
 
 さらに、調査の結果、韓国はASCM第1条に規定される補助金を、企業再建を通じて以下の造船所に供与していることが判明している。
 
- 漢拏重工(現在の三湖重工)
- 大東造船 及び
- 大宇重工(現在の大宇造船)
 
 大宇には、租税措置を通じた助成も供与されている。
 
 KEXIMの補助金は、法律上ASCM第3条に規定される輸出を行っていることに基づくものであり、従って、ASCM第2条3により特定性を有している。
 
 企業再建及び租税措置による助成がASCM第3条に規定される輸出を行っていることに基づくものであることを示すものがあり、従って、ASCM第2条3により特定性を有している。これらはいかなる場合にもASCM第2条1に規定される特定性を有している。
 
 欧州委員会は、さらなる情報、特に輸出補助金に関する情報を得るため、調査を継続する。







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