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2002年度欧州造船政策動向調査

 事業名 造船関連海外情報収集及び海外業務協力事業
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


付録 21B TBR 第3次報告書(仮訳)
(2002年6月)
 
貿易障壁規則委員会への報告
理事会規則 No.3286/94に照らして商船の貿易に影響を与える韓国による貿易慣行からなる貿易に対する障害に関する調査
悪影響についての補足報告書
申立者
欧州造船工業会協議会(CESA)
要約
 2000年10月24日、欧州造船工業会協議会(CESA)は理事会規則3286/94(貿易障壁規則、TBR)に従い、韓国造船事業者に与えられた助成がWTO補助金・相殺措置協定(ASCM)第3条及び第5条に違反するとして、異議申立てを行った。TBR理事会と協議の上、欧州委(EC)は、2000年12月2日に調査を開始した。調査の結果、韓国は、主に国営の韓国輸出入銀行(KEXIM)による輸出補助と政府系金融機関及び政府監督下の金融機関による債権減免、債権の出資への転換を通して、相当額の助成を供与していたことが明らかになった。
 
 さらに、問題の助成はWTO助成協定に照らして、共同体産業(Community Industry)に不利な影響を及ぼしており、それゆえに、制裁措置の対象となり得るとの証拠が存在した。特に、第一次調査期間中に、共同体産業はASCM第5条及びTBR第2条(3)、第2条(4)に照らして被害を被ったことが証明された。この被害は、ASCM第5条(a)に照らして、「実質的損害」(material injury1の形、つまり、大幅な廉売、市場シェアに対する負の影響、キャパシティ稼働率、収益率、船価、雇用、投資という形で、またASCM第5条(c)に照らして、「深刻な権利の侵害」(serious prejudice)、すなわち、大幅な廉売、船価の下落、受注を奪われる、という形で被ったものである。
 
 実質的損害を及び深刻な権利の侵害を被った船種として、コンテナ船、プロダクト/ケミカル・タンカーが特定された。程度は軽いが、損害及び深刻な権利の侵害は、バルクキャリア、石油タンカー、また旅客/ROROフェリーでも認められた。その他の船種では、損害または深刻な権利の侵害は認められなかった。クルーズ船部門では損害または深刻な被害が発生する可能性は立証されなかった。
 
 2001年11月26日、CESAは欧州委に対して、2000年12月1日から2001年12月の期間に被ったとされる損害/深刻な権利の侵害を調査することを目的とし、TBR報告書の不利な影響についての分析の見直しを要請した。追加調査の対象期間は第1次調査期間の終了から13ヵ月間にあたる。(本調査期間)。
 
 具体的に、CESAは、当該期間に造船市場において重大な新たな情勢の展開があったと主張している。第一に、CESAは、ECの造船業に対する運営助成が2000年12月で失効したため、韓国助成の影響はさらに深刻なものとなったと主張している。第二に、韓国助成の影響は、前年と比べて相当な成長をとげた市場部門において顕著になっている。欧州委はCESAの要請を受け、2001年12月4日、追加調査を開始した。
 
 本調査期間において、前年と比べて共同体産業の状況はわずかに改善したが、依然として不利である。加えて、1997年から追加調査期間までの新たな情勢の展開を考慮すると、共同体産業の状況は大幅に悪化したとも考えられる。それゆえに、本調査期間に共同体産業が経験したわずかな改善は、先の報告書の結論を変えるようなものではない。これを根拠とし、共同体産業はASCM第5条及びTBR第2条(3)、第2条(4)に照らして、不利な影響を被ったことが立証される。
 
 船種別では、共同体産業はコンテナ船、プロダクト/ケミカル・タンカーで実質的損害及び深刻な権利の侵害を被ったことが立証されている。2000年及び2001年のLNG船市場における新たな情勢に関して、長期的に一貫した傾向が出現するかどうかを判断するために、さらに調査が必要である。委員会は、特にコンテナ船、プロダクト/ケミカル・タンカー、及びLNG船に関して、市場の監視を今後も続けて実施する。

1 先の報告書では「相当な損害」(considerable injury)という言葉が「実質的損害」(material injury)の意味で使われたが、法律上の明確性を期すために、本報告書では「実質的損害」(material injury)を使用する。







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