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ISO/TC8/SC1/WG3 ストックホルム会議報告書

 事業名 船舶関係国際標準化活動
 団体名 日本船舶標準協会 注目度注目度5


6 ISO規格の開発
6.1 ISO/CD 22488 Shipboard firefighter's outfit(船上消防員装具)
 吉田公一氏及びAbbate氏が共同して用意したCD 22488案(添付資料2参照)について審議し、次のとおり合意した。
○bootsはENのprotective bootsとする。
○手袋のcutとabsorption resistanceについてはtype 1又はtype 2(lowest level type)とする。
○headformの形状については、EN 960及びJIS T 8131(産業用安全帽)を参照する。
○布地のheat transferについては、ISO/DIS 6942(Evaluation of thermal behaviour of materials and material assessment assemblies when exposed to a source of radiant heat)の動向でtransmit時間が変わることがnoteされた。
○布地の強度試験については、ISO 1421(Rubber-or-coated fabrics−Determination of tensile strength and elongation at break)及びISO 13934−1(Textiles−Tensile properties of fabrics Part 1:Determination of maximum force and elongation at maximum force using the strip method)を参照する。
○helmetの絶縁性試験は、EN 443の6.8.2に従って試験する。
○その他、日本(日本舶用品検定協会)が用意した図の挿入及び文章の修正を加えた。
 以上の検討の結果、このdraftは相当完成に近づいたため、次のstepは、2nd/CD投票ではなく、DIS投票とすることにWG 3は合意した。DIS投票に出す件は、SC 1のメンバーによるe-mailで協議してSC 1の正式決定とすることとなった。
 
6.2 ISO/CD23269−1 through−4 Breathing apparatus for ships(船上呼吸具)
(1)EEBDについて(CD 23269−1)
 吉田公一氏が用意したCD 23269−1案(添付資料3参照)について検討した。
 drop testを空気シリンダ及び減圧弁を有するものに課すのは、試験実施上危険ではないか(シリンダの破損による爆発の懸念)とドイツ(呼吸具メーカ)が発言があった。Sweden、Italy、USA及びUKは、「その様な危険が実際に起こらないよう、試験で落下に関する安全性を確認すべきことで東京会議で決着済み」と述べ、審議の結果、東京会議の決定どおり、すべてのEEBDに落下試験を課すことが確認された。
 CD 23269−1案文書で提案した「open circuit typeはEN 1146にあるvibration test(実際はshock test)でよい。」という意見も、以上の決定を覆すには至らず、更に全てのEEBDにこのshock testを課すことで大勢合意した。
 用語の定義は、EN 132及びEN 134の定義を用いて示すことなり、吉田氏が調べて事務局のHeinz氏に連絡することとなった。
 その他、文章を修正して、SC 1東京会議の決定に従ってCD投票に出すこととなった。
 
(2)消防用呼吸具(CD 23269−2)
 吉田氏が用意したCD 23269−2案(添付資料4参照)について検討した。
 negative pressure demand typeは、東京会議の決定どおり、受け入れられなかった。従って、positive pressure typeのみとなった。
 FSS Code 2,1,2にある、「1200リットルの空気、あるいはその他の自蔵式呼吸具で30分の使用時間のもの(同等のもの)」という規定をClause 4.1として入れることとなったが、1200リットルが30分の使用時間に相当するか、すなわち、これら2つのタイプの同等性について議論した。結果、同等の呼吸具の使用可能時間の検査については、「23269−1(EEBD)の6.1項に従って試験する」旨追記することとなった。
なお、この6.1項では、呼吸20回/分×1.75リットル/呼吸すなわち、25リットル/分の空気消費条件を使用しているため、1200リットルは30分以上の使用時間を意味すると解釈され、1200リットルの自蔵空気の試用期間は30分以上あると解釈された。
 その他、文章を修正して、SC 1東京会議の決定に従ってCD投票に出すこととなった。
 
(3)IBC、IGC関係の呼吸具及びEEBD
 吉田氏が用意したCD 23269−3案(添付資料5参照)及びCD 23269−4案(添付資料6参照)に若干の修正を加えて、SC 1東京会議の決定に従ってCD投票に出すこととなった。
 
6.3 ISO/AWI 24409 Design, location and use of shipboard signs for fire protection, life-saving appliances and means of escape(船上における防火設備、救命設備及び避難経路の表示)
 Project Leader(米国のDon Murray)が前もってe-mailで回章したPart−1(添付資料7参照)及びPart−2(添付資料8参照)に加え、会議直前に回章されたPart−3(添付資料9参照)について検討することとなった。主な議論は以下のとおりであった。
○Part 1及びPart 2については、現在ISO 17631(Shipboard plans for fire protection, life-saving appliances and means of escape) に示されている図表示をsignにも使うことを、多くの国(造船所)は進めており、新たな図の基準作成はさらなる混乱を招くという意見が述べられた(伊、Finland)。
○タイトルについては、24409全体のタイトルを設け、その次に各Partのタイトルを設ける形式とする。
○Part−1については、逐条検討したが、まだ不完全である。
○Part−1にはshipboard signをデザインした者は、そのデザインをISO/TC145に通知する要件が書かれているが、これは強制されるべきではないという大方の意見と、国際的な表示の整合性の保持のためにISO/TC145に報告してもらいたいとするISO/TC145からのリエゾン担当者で意見が対立した。
○Part−3がNWIPの投票時のscopeに入っていたと解釈できるか、質問したところ、「arrangementに関するstandardを定める」旨の記述があり、これがPart−3のscopeを含む旨、WG 3の解釈であるということであった。但し、このことは東京会議のminutesには明示されていない。
○Part−2については、検討する時間がなかった。
○Part−3については、今回会議の直前にcirculateされたため、内容を十分に前もって検討する時間がなかったため、内容には触れなかった。
 
 以上の議論の結果、本件を推進するために、以下に合意した。
○TGを再編して(C.Abbate, J.Creak, T.Lintula, G.Delise, S.Ohta, T.Beggren)、Part−1、Part−2、Part−3のCD案の準備を進める。
○WG 3 memberは、Part−1(今回改定されたものがすぐにcirculateされた:添付資料10参照)Part−2及びPart−3に対し、12月末までにコメントをTG(G.Delics)に送るよう要請する。
○これらのCD案を検討するために、TGはFP47の最後の金曜日の午後及び翌日の土曜日にLondonで会合を設け、Part−1、Part−2及びPart−3の内容を検討してCD案を仕上げる(吉田氏がLancaster Hall Hotelに会議場を用意する)。
 以上の結果、日本国内において、これらのPartを検討して、12月末までにコメントを纏めて提出する必要がある。また、日本のTGメンバーである海上技術安全研究所 太田 進氏はFP47に出張される予定なので、本件についての対応をお願いする。
 
6.4 ISO/NWI Shipboard aerosol fire extinguishing systems
 UK Fire Protection Associationによるエアロゾル消火装置に関する紹介があった。主な内容は以下のとおりである。
○1998−1999には100m3の試験室で電線火災に関する消火試験を実施したが、発熱による消火剤の喪失とその後の冷却による外気の流入で消火に失敗した。人には無害であることが判った。その後、低温でのdischargeの開発が進められた。
○DEPA(英国軍事研究所)による消火試験が1999年に500m3の試験室で実施された。これは、機関室あるいはガスタービンに関するハロンあるいは二酸化炭素消火装置の代替消火装置を目指したものであった。"Slow discharge"方式で消火に成功した。
○エアロゾル消火装置には2つのタイプ(Rapid discharge, slow discharge)があること、エアロゾル自身は低温であること。Slow discharge systemは機関室への利用が目指されている。
○石炭、チップなどの貨物倉で発生するDeep seated fireには向かない。
○機関室用としては、局所消火装置(Local application)と全体消火装置(total flooding system)の双方に使用可能の方向で開発中である。
○MSC/Circ.668(total flooding system)に従った試験ではないが、それに準じた消火試験を実施して、消火に成功した。
○MSC/Circ.913(局所消火装置)のoil spray fireに対しては、rapid discharge systemをspraying fireの近くでdischargeした場合にのみ、消火に成功した。
○機関室の給排気を止めた状態では、エアロゾルが沈下して視界が復帰するまで、1時間以上かかるであろう。
 以上の紹介を受けて議論した後、米Don Murray氏はエアロゾルに関する国際規格のWD案を提出した。(添付資料11参照
 これについてさらに議論し、結果、
○Justificationについては、東京会議で合意済みであること、
○Don Murrayが用意したWD案を付してUSAがNWIPに出すこと
を確認した。
 その後、同WD案のIntroductionとscopeを検討し、修正を施し、これを新作業項目提案に付することとした。
 
6.5 ISO/DIS 17338 Plans for fire protection - Indication of fire rating divisions
 投票用DIS textは来週完成予定で、それをISO中央事務局に送付してDIS投票を開始する予定である旨、事務局より説明があった。
 
6.6 ISO 17631 Shipboard plans for fire protection, life-saving appliances and means of escape
 ISO 17631(防火設備、救命設備及び避難設備に関する説明図)は2002年2月に発行されたが、IMOの高速船コードに関連した標準が欠落していることがIMO FP46(2002年2月)において指摘された。そこで、高速船へもISO 17631が適用できるように、これを改正することが提案された。本件は新作業項目として作業を起こす必要があるため、イタリアが新作業項目提案をすることを告げ、各国の賛成を促した。英国及びスウェーデンは支持することを表明した。
 
6.7 炎感知器の新作業項目提案
 Flame detectorの新作業提案(添付資料121314参照)について、日本代表の久野氏が内容紹介の演説をして、大略以下の提案の趣旨と主な内容を説明し、新規作業提案に賛成するよう要望した。
○船舶機関室では、機関への給気と室内環境保持のため、大量の空気の供給が行われており、大きな空気の流れが存在する。
○この大きな茎の流れは、火災時の煙感知器及び熱感知器の火災感知能力に大きく影響し、火災報知の遅れの原因となっている。また、これらの火災感知器では、火災の発生場所を特製することは困難である。
○2002年7月1日に発効したSOLAS条約第II−2章の改正で機関室への設置が義務付けられた局所消火装置については、定期的に無人化する機関室では火災時に自動起動することが求められている。従って、早期の火災発生の感知と火災発生場所の特定を自動で行う装置の設置も合わせて必要になる。
○これらの状況において、火災を早期に発見でき、また、火災発生場所の特定に有効な炎感知器の利用が進められる方向にある。
○欧州規格(EN Standard)では陸上用途の炎感知器の規格の整備が進んでいる。一方、機関室内に設置する装置は、その特有の環境に適合するものでなければならない。
○従って、このようなEN規格を考慮しつつ、一方で舶用電気機器の環境性能を定めているIEC規格も考慮して、ISO/TC 8/SC 1において、舶用炎感知器の規格を制定する必要がある。
 この提案説明に対して、イタリア(SC 1議長)は積極的な支持を述べ、有用な提案に謝辞を表明した他、英、米、スウェーデンも支持する旨、感触を得た。フィンランド(造船所設計担当者)及びドイツ(呼吸具メーカ)は、今回が国を代表しての参加ではないため、それぞれ国としての考えを述べる立場にはない故、賛否は表明できないとのことであった。
 WG 3は、本件新作業項目提案が正式に投票に出されることに賛同した。
 大勢は積極支持の意向の感触を得た。本件NWIP投票が開始されるため、各国への支持要請及びprojectへの参加要請を日本から早速働きかける必要があろう。







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