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造船現図指導書(原寸型・定規)

 事業名 小型造船技術講習
 団体名 日本中小型造船工業会 注目度注目度5


2.1.11 切断補助記号
 さきに倣い開先の図の説明で、Yマークは開先変化点の符号として紹介した。これらをまとめて、切断の補助記号とする。
 ここでの符号/記号の使い分けであるが、一般に:−
●符号:文字・言葉以外の単なる約束事の「しるし」
●記号:文字・言葉・符号を含み意味の分かる簡略表現
とされているようなので、本書では以下便宜上すべて“記号”として統一する。
 
1)切断辺の変化指定
図2.1.26 切断辺変化位置]参照。
●R止りおよびカーブ変化点
 Fc.PL取付辺の切断精度維持のためと、併せてFc.PL部材の「曲げ止り」位置との合せマークに兼用する。
 
切断辺変化記号を表す記号
(記号中の○印は切断辺との交点を示す)
(拡大画面:36KB)
 
図2.1.26 切断辺変化位置
 
[位置と例]項目中の「タブシル」とは、自由曲線:フリーカーブのことで、数値現図では連続点列とすることからの呼名である。
●開先変化点
 上述済み。
 ちなみに変化点のない切り方として、NC切断機でトーチブロックの傾斜もNC機能とすれば[倣度=倣い開先]の連続変化にできる。
●段差
 マーキンの“ずれ”ではないことを明示する。付記STはステップの略号。
●微小折れ
 カーブと間違えないように。また半自動切断器のレール設置変更点に使用。
 付記KLは、折れ:ナックルの援用。
 
2)切断上の注意
 [図2.1.27 切断注意事項]参照。
 
(拡大画面:37KB)
 
図2.1.27 切断注意事項
 
●部材止り
 通常は開先記号で判別できるので、強調の意味で付加するときに用いればよい。
●非直角
 NRは、ノン・レクタングルの頭文字。
 両辺長>500とあるが、辺が短いと一目で判別できるからである。数が多いから面倒とか、間違っても誤差が僅か・・・ということではない。最大500で3°だと振れは26、どこかに限度を置くとすれば、覚えやすくしたまでである。
●非平行
 NP:ノン・パラレル頭文字。2本火口の平行切り半自動器が使えないと警告する。
●微小曲り
 CV:カーブのつもりの記号。直線と見間違えないように警告する。限度100分の1も、覚えやすくしただけ。特に根拠があるわけではない。
 
2.1.12 切断辺付属情報
 かつて鋲接の頃、設計は鋲ピッチ:Pを鋲経:Dにて、P=4〜5Dのように指定し、現図が実寸を割り込んで鋲心の位置を出していた。溶接になっても断続隅肉の配置をマーキンする定規を作ったこともある。
 このように部材の外周に付属する情報を、これまで説明した切断の情報と併せて、「切断辺の属性:辺情報」と、ひとまとめにする。この辺情報の括り方は、数値現図を下流域とする設計一貫システムの開発検討から生まれ、現代のCAD/CAMに引き継がれて、冒頭に述べたCIM:コンピュータ統合生産の一部となっている。
 この辺情報の中で、切断情報以外のものとしては:−
●溶接情報:板継溶接法、隅肉脚長、その変化点
●塗装情報:フリーエッジの面取り要否
があり、型定規での指示が話題になることがある。倣い開先のV→Xへの切替えに見たように、溶接情報は既に無関係ではなくなってはいるが、本書では単に概念としての紹介に止めておく。
 
2.1.13 半自動切断
 本書では、切断機器メーカーのいう可搬型(ポータブル)自動切断器と、その機器による切断を、簡略に半自動切断器および半自動切断と称している。これを自動というには、誤解を招きやすいからである。
 半自動切断器は所定の位置にセットして切断を開始すれば、その作動範囲の切断が終了するまで放置しておけるので、一人作業で複数台の並行使用が可能である。ただし、そのための条件として:−
●可搬型とはいえ重たい切断機の移動の省力化装置と、
●切断機の位置決めが容易にできる
必要がある。
 この後者の条件が、型定規の表現に関連する。つまり切断線を示してあるより、切断機または切断治具(ガイド)そのものの位置を与えてある方が、はるかに便利な場合があるのである。
 
●小円コンパス切断
 縁孔カットを[図2.1.28 小円切断マーキン例]のように中心位置に(半/直)径を与えてセット自動切断する。市販機器はD=600まで可能。
 図の点線が切断線:部材止りであるが、このマーキンは形状がイメージできる殴り書きでよい。
 
図2.1.28 小円切断マーキン例
 
●治具磁気倣い切断
 型治具は、機器に取付と別置き、内倣いと外倣い、倣いローレット径により変わる。
 当然に標準化が必要で、[図2.1.29 倣い型切断マーキン例]に示す能書は、スロット治具名(記号)、R治具名(記号)である。図の点線が切断線であるが、治具名で分かるのでマーキンは不要か、またはフリーハンドの殴り書きでよい。
 スロット治具はウェブ線とフランジトップ線で、R治具はR止り位置に合せてセットする。
 MHなどの長円孔も、中心線合せの治具切断がよい。本書冒頭の[図1.1.1 能書き分け兼用]に見る孔位置マーキンは、治具名は示してないが長円孔の例である。
 
(スロット切断)
 
図2.1.29 倣い型切断マーキン例
 
●バッテン・レール沿い切断
 タブシル(自由曲線)を自動切断するため、切断材上にバッテンをセットして倣わせる方式である。カーブの両端が[図2.1.10 掴み代とトレランス]と同じ理由で直線化するのが難点であるが、展開外板のシーム開先切断などには威力を発揮する。
 このバッテンのセット位置は、切断カーブから所要差越し寸法を取ればよく、型定規への記載やマーキンの必要はない。直線切断器の走行レールの敷設と同じである。







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更新日: 2019年12月7日

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