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平成15年度 通信講習用 船舶電気装備技術講座(電気機器編、初級)

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導等
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


1・5・8 遮断器,接触器の遮断容量と開閉耐久性能及びヒューズ遮断容量
(1)気中遮断器
(a)遮断容量
 遮断器は指定の回路条件の下で,規定の動作責務(例えば,遮断→投入,遮断→投入→遮断の動作を言う。)にしたがって短絡電流の遮断試験を行い,その電流遮断の性能を確認することを要する。JISC8372(低圧遮断器)によれば,定格遮断電流は次の如く区分されている。
 
定格遮断電流(kA)
10  16  20  25  31.5  40  50  63  80
100 125 160 200
注: 交流の場合は短絡発生後1/2サイクルにおける交流分実効値を示す。
 
(b)開閉耐久性能
 JISC8372によれば定格操作状態で,かつ,制御電圧の下に下表に示す指定の開閉ひん度で,遮断器の定格通電電流による通電試験と無通電試験の反復からなる連続開閉試験を行い,機械的,電気的に支障があってはならない。
 
定格通電電流
A
開閉ひん度
回/時
動作回数
通電 無通電 合計
300以下 120 2000 18000 20000
300を超え  600以下 60 1000 9000 10000
600   〃  1200 〃 30 500 4500 5000
1200  〃  2500 〃 20 500 2000 2500
2500  〃  8000 〃 10 100 1900 2000
 
(2)配線用遮断器
(a)遮断容量
 配線用遮断器は,指定の回路条件の下で規定の動作責務(遮断→リセット→投入,遮断)に従って短絡電流遮断試験を行い,その電流遮断の性能が確認されることを要する。JISC8370(配線用遮断器)によれば定格遮断電流は次の如く区分されている。
 
単位 A
定格遮断容量(Icn
交流遮断器  直流遮断器 
1000 30000 700 30000
1500 35000 1000 35000
2500 42000 1500 40000
5000 50000 2500 50000
7500 65000 5000 60000
10000 85000 7500 75000
14000 100000 10000 100000
18000 125000 15000  
22000 150000 20000  
25000 200000 25000  
注:交流の場合は短絡発生後1/2サイクルにおける交流分の実行値とする。
 
(b)開閉耐久性能
 JISC8370(配線用遮断器)によれば規定の回路条件の下に,指定の開閉頻度で,定格電流の開閉と,無通電の開閉を指定回数実施し,機械的,電気的に支障があってはならない。下表は交流用配線用遮断器の通電回路条件と試験条件を示す。
 
フレームの大きさ
(AF)
回路条件 試験条件
試験
電圧
試験
電流
力率 電圧
変動率
開閉の割合
(回/時)
(注)
開閉回数
(回)
通電 無通電 合計
100以下 定格使用電圧(Ue 定格電流

(In
交流の場合0.75〜0.85
直流の場合なるべく無誘導
2.5%以内 360 6,000 4,000 10,000
100を超え
 225以下
300 4,000 4,000 8,000
225を超え
 600以下
5%以内 240 1,000 5,000 6,000
600を超え
 800以下
120 500 3,500 4,000
800を超え
 1,000以下
60 500 2,500 3,000
1,000を超え
 2,500以下
60 500 2,000 2,500
2,500を超え
 5,000以下
60 400 1,100 1,500
(注) 開閉の操作をもって1回と数える。開閉の割合は,試験時間短縮のため当事者間の協定によって規定以上で行ってもよい。
 
(c)誘導電動機の保護を兼ねた配線用遮断器の過電流引外し性能,JISC8370(配線用遮断器)附属書によると,単相又は三相の誘導電動機の過負荷保護を兼ねた配線用遮断器は,通常の配線用遮断器の過電流引外し特性のほかに,定格電流の600%の電流を通じた時,2秒以上30秒以内に自動的に動作することが規定されている。
(3)ヒューズ
 ヒューズは電圧と電流の定格区分の他に夫々固有の遮断性能を持っている。JISC8314-83(配線用筒形ヒューズ)及びJISC8319-83(配線用ねじ込みヒューズ及び栓形ヒューズ)によれば次の如く定格遮断容量を級別に区分している。
 
交流・直流の別 定格遮断容量
kA
級別
非限液ヒューズ 限液ヒューズ
交流用 1.6 AC1 -
2.5 AC2 -
5 AC5 -
10 AC10 ACL10
20 AC20 ACL20
31.5(35) - ACL30(35)
50 - ACL50
100 - ACL100
160 - ACL160
200 - ACL200
直流用 1 DC1 -
2.5 DC2 -
5 DC5 -
10 DC10 DCL10
20 DC20 DCL20
31.5(35) - DCL30(35)
50 - DCL50
100 - DCL100
備考 括弧で示した値はなるべく使用しない。
 
(4)電磁接触器
 電磁接触器は交流用及び直流用それぞれ別個の規格により規定されているが,最も多く使用される交流用の電磁接触器についてJISC8201-4-1-99(低圧開閉装置及び制御装置)の規定条項の内,注目すべき事項を次に示す。
(a)遮断電流及び閉路電流の級別
 遮断電流及び閉路電流の級別は次のとおりである。
 
級別 代表的適用例
AC1 非誘導性又は少誘導性の抵抗負荷の開閉
AC2B (1)巻線形誘導電動機の始動
(2)運転中の巻線形誘導電動機の開放
AC2 (1)巻線形誘導電動機の始動
(2)     〃     のプラッギング,逆転
(3)     〃     のインチング
AC3 (1)かご形誘導電動機の始動
(2)運転中のかご形誘導電動機の開放
AC4 (1)かご形誘導電動機の始動
(2)     〃     のプラッギング,逆転
(3)     〃     のインチング
注: プラッギング(逆相制御)とは電動機の回転中に一次電圧の相順を逆にして電動機を急激に停止させること。
 
(b)開閉ひん度の号別
 開閉ひん度により次の如く区分する。
 
号別 1号 2号 3号 4号 5号 6号
開閉ひん度回/時 1200 600 300 150 30 6
使用率 25% 40% 60%
備考: (1)開閉動作を1回とする回数で表す。
(2)使用率とは1時間中の通電時間の総和の1時間に対する比をいい,百分率で表す。
 この使用率はAC1,AC2B及びAC3級に適用する。ただし,AC2及びAC4級の使用率は製造業者の保証値とする。
(3)開閉ひん度の試験は夫々の級別に対し規定した条件にて行うこと。例えば,かご形誘導電動機の直入始動及び開放に使用するAC3級では,閉路は定格電圧において力率0.35定格容量負荷の全負荷電流値の6倍の電流を投入し,遮断は全負荷電流値で行う。
 
(c)寿命の種別
 寿命による種別を次表のとおり区分する。ただし,機械的寿命と電気的寿命の種別は別個に組み合わせることができる。
 
種別 機械的寿命 種別 電気的寿命
0種 1000万回以上 0種 100万回以上
1種 500  〃    1種 50  〃   
2種 250  〃    2種 25  〃   
3種 100  〃    3種 10  〃   
4種 25  〃    4種 5  〃   
5種 5  〃    5種 1  〃   
6種 0.5  〃    6種 0.1  〃   
備考:
(1)ここにいう寿命とは開閉動作を1回とする回数で表す。
(2)種別の組合せ表示は,機械的寿命と電気的寿命の種別が異なるときは,それぞれの種別を表示し,種別が一致するときは,そのいずれかを省略して表示してもよい。例えば,機械的寿命が250万回以上で電気的寿命が50万回以上の開閉器(接触器)は機械的寿命2種,電気的寿命1種とし,その寿命の種別を2-1種と呼ぶ。
 機械的寿命と電気的寿命の種別が同一の場合,例えば2-2種の場合,その寿命の種別は単に2種としてもよい。
(3)開閉動作は開閉頻度の号別にて規定する開閉頻度で行う。
(4)電気的寿命の試験は,それぞれの級別に対し規定した条件にて行う。
 
(d)閉路及び電流遮断性能
 次表に示す条件で閉路及び電流遮断の試験を25回反復しても接点の溶着がないこと。
 
級別 閉路 遮断
I E cosθ I Er cosθ
AC1 1.5Ie 1.1Ee 0.95 1.5Ie 1.1Ee 0.95
AC2B 4Ie 0.65 4Ie 0.65
AC2 4Ie 0.65 4Ie 0.65
AC3 10Ie 0.35 8Ie 0.35
AC4 12Ie 0.35 10Ie 0.35
ここで, I:閉路電流又は遮断電流
Ie:定格容量(電動機用の場合は,定格使用電圧における最大適用電動機の定格出力)に対する全負荷電流。
E:閉路前の電圧
Ee:定格使用電圧
Er:回復電圧(開閉器の遮断直後に,引き続きその各種の両端子間にに現われる電圧)
cosθ:回路力率(許容差は±0.05とする。)
注:閉路及び遮断の間の休止時間は定格容量に対応する電流値が100A以下のものは
  10秒,100Aを超過するものは30秒とする。
 
 特に規定する場合を除いて,機器の巻線,抵抗体などの抵抗値の許容差は規定値又は標準値の±10〔%〕を目標とすること。また,特に温度を規定しない場合は,20〔℃〕における値とする。
 機器の発生騒音はJISC1502-90(普通騒音計)による指示騒音計を使用しJISZ8731-99(環境騒音の表示・測定方法)による数値で表す。







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