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平成15年度 通信講習用 船舶電気装備技術講座(レーダー、AIS・VDR・GPS編)

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導等
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


7・4 自動衝突予防援助装置(ARPA)
7・4・1 システム概要
 レーダーによる衝突予防は、前述のように他船などの物標の位置をプロッティングすることによりその将来位置を予測し、危険かどうか判定している。これらの作業をコンピュータで自動処理するのが、自動衝突予防援助装置(ARPA: Automatic Radar Plotting Aids、以下ARPAという。)である。
 その他、プロッティング機能又は物標追跡機能を保有した装置として次の装置がある。
(1)電子プロッティング装置:EPA(Electronic Plotting Aids)
 主要機能は手動捕捉、手動10目標プロット、ベクトル表示、データ表示。搭載要件は図2・3参照
(2)自動物標追跡装置:ATA(Automatic Tracking Aids)
 主要機能は手動捕捉、自動10目標追尾、ベクトル表示、データ表示、危険船警報。
 搭載要件は図2・6参照
 なお、国際的なARPA性能基準はIMOのA823決議で、国内では船舶設備規程や無線設備規則で定められている。
  ARPA動作概要は次のとおりである。
(1)レーダーで得られた物標の位置データの信号はデータ処理機で処理され、自船からの方位と距離の信号としてコンピュータに転送される。
(2)一定時間間隔で検出される物標の位置データを、前回検出された物標の位置データと比較し、同一物標であるか否かを判定し、同一であればその位置データの変化量を計算するために、同一物標ごとにデータをファイルする。
(3)同一物標のデータファイルから、目標の速度、針路を算出する。レーダー表示面上に物標の動きをベクトル表示(真・相対ベクトルの切替え可能)する。
(4)物標の速度、針路から自船に最も近づく点(CPA: Closest point of Approach)とそれに至る間での時間(TCPA: Time to CPA)を計算する。
(5)あらかじめ自船の状況に応じて設定した最小CPA、及び最小TCPAと比較して衝突危険の有無を判定する。
(6)表示面上に、どの物標が危険船であるか表示し、衝突の危険船がある場合は可視・可聴警報を発し、操船者に注意を促す。
 ARPAの画面表示を図7・5に、文字表示の一例を図7・6に示す。
 
図7・5 画面表示の一例
 
図7・6 文字表示の一例
 
 ARPAのその他の機能として、追尾物標の各種データ(方位、距離、針路、速力、CPA、TCPA)をデジタル表示したり、避航のためのシミュレーションの模擬操船が要求されている。
 模擬操船機能は、危険物標が出現したときに、本船が避航のための変速、変針を行ったと想定した場合に、危険物標に対して、状況がどのように変化するかを、シミュレーションで確認する機能である。シミュレーション結果は表示面上にベクトルや数値(CPA、TCPA)で表示される。
 
7・4・2 AIS及びVDRとのインターフェース
 AIS情報をレーダー画面上に重畳表示させるのは、レーダーもARPAでもインターフェースの仕様は基本的には変わらない。
(7・3・3参照
 VDRはレーダーからの映像を記録するが、ARPAからはレーダー映像に加えて衝突予防のデータが重畳された映像が記録されることが異なるだけで、インターフェースの仕様は同じである。
(7・3・4参照







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