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平成15年度 通信講習用 船舶電気装備技術講座(レーダー、AIS・VDR・GPS編)

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導等
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


7・21 IBS及びINS
(1)一般
 IBS(集中船橋設備:Integrated Bridge System、以下IBSという。)及びINS(集中航海設備:Integrated Navigation System、以下INSという。)は、AIS及びVDRに対して、航海関連の情報提供源となりうる。また、AISに関しては、IBS又はINSは、AISより周辺他船情報を受信し、周辺船の状態をARPA、あるいは、電子海図上で表示を行う役目も持っている。したがって、IBS及びINSは、VDRとは、単一方向、AISとは、双方向のインターフェースを持つこととなる。
 この場合、VDR、AISに入力されるセンサー信号は、信号発生源から直接インターフェースすることが規定されているが、INS、IBSの異常で、信号の伝送が阻害されることがない限りINS、IBS等で、信号発生源からの信号を中継してVDRに渡すことができる。すなわち、INS、IBS等で、これらの信号を統合化して、1つのチャンネルとしてVDR、AISに送信することも可能である。しかしながら、センサー信号の独立性、INS、IBSの異常時の影響等を考慮すれば、INS、IBSは、単なる中継として扱っておくのが安全とも考えられる。この点は、今後の国内法の解釈、INS、IBSメーカーの実質的対応等、注意しておく必要がある。(INS、IBSが装備される場合、VDR、AISとの、信号伝送方式はその都度それらのメーカーと打ち合わせるのがよい。)
 
(2)インターフェースの概要
 IBS及びINSは、それらの定義する範囲、構成要素が、まだ一部で流動的でその内容を画一的に取り扱うのは難しいが、現状では、次のような要素で構成される。
 
(A)INS
 INSは、まず航海情報収集機能として船首方位(ジャイロ、TMC、GPSコンパス等から。)、船位(GPSから)、船速等の航海情報の収集、次に航海情報判断機能として、電子海図システム、レーダ/ARPAの表示装置の集約、さらに、制御機能として保針制御(オートパイロットの機能)、トラックコントロール(航路保持制御)等の機能を集約したものである。したがって、これらの関連信号が、AIS、VDRに送出可能となる。
 ここで、船首方位、船位、船速等の信号は、それぞれの機器から直接AIS、VDRにインターフェースする方法と、一旦、信号をINSに集めて、INSの中で中継する形でインターフェースする方法と、2種類から選ぶこととなる。
 
(B)IBS
 IBSに関しては、システムとして統合化の範囲について、確たるものはないが、広い範囲の例としては、上記のINSの機能に加えて、GMDSS関連通信機器の統合、機関制御機器(機関部モニタ、ロガー、主機関遠隔制御等)の統合、荷役制御システムの統合、その他管理用情報システム等の統合を行うものである。
 したがって、具体的には、上記に加えて、ソナー、舵角指示器、風向風速計、VHF、ナブテックス、インマルサット、船体運動、機関部モニタ、機関部遠隔制御装置、荷役制御装置等が含まれることもある。したがって、これらの関連信号がAIS、VDRに送出可能となる。
 これも上記と同様、GPS、ジャイロ、ログ、測深機、ソナー、オートパイロット、舵角等の機器とAIS、VDRに直接インターフェースする方法と、一旦IBSに集めて、IBSの中で中継する形でインターフェースする方法があるので、この2種類の方法から選択する必要がある。
 
(3)インターフェースの例
(A)IBS/INSとVDR及びAISのインターフェースの例(1)
 国内メーカーのIBS、INSのシステム構成例を、図7・26に示す。
 
図7・26 IBS/INSのシステム構成例
(拡大画面:64KB)
 
(a)IBS/INSとVDRのインターフェースの例
 上記の例で示すような構成の場合、VDRと、IBS、INSのインターフェース接続に関しては、次の表7・4に示す範囲が、取扱い可能である。(先に述べているとおり、VDRと、各機器を個別に接続することでも、インターフェースは可能なので、電線・電路敷設のやりやすさ、電線長、使用電線、接続方法等を考慮して、どちらの方法を取るのか決めるのがよい。)
 
表7・4 IBS/INSとVDRのインターフェース可能範囲
 
(b)IBS/INSとAISのインターフェースの例
 次に、上記のIBS/INSの例で示した構成の場合における、AISと、IBS、INSの接続に関しては、次の表7・5に示す範囲が、IBS、INSから、AISに送信されるデータとして取扱い可能である。(これも、VDRとIBS/INSのインターフェース同様、各機器を個別に接続することでも、インターフェースは可能なので、電装工事業者は、電線・電路布設のやりやすさ、電線長、使用電線、接続方法などを考慮して、どちらの方法を取るのかを、決めるのがよい。)
 
表7・5 IBS/INSとAISのインターフェース可能範囲
 
(B)IBS/INSとVDRのインターフェースの例(2)
 次に海外メーカーの場合のIBS/INSとVDRのインターフェースの実例を、図7・27に概略系統図で示す。
 この例では、IBS/INSとVDRの接続が、ネットワークケーブルで接続されている。これらにおいては、通信に関する標準としてIEC61162-3/-4(NMEA2000)が利用される。
 
図7・27 IBS/INSとVDRの接続―ネットワーク接続の例







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