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船舶電気装備技術講座 〔電気装備技術基準編〕 (中級)

 事業名 船舶の電気装備に関する技術指導等
 団体名 日本船舶電装協会 注目度注目度5


2.9.10 通信装置の備付け
 命令伝達、機関部員呼出、通話装置の備付けは設備規程第146条の40から第146条の42までの規定による。
 
(命令伝達装置)
第146条の40 国際航海に従事する船舶には、船橋から当該船舶の速力及び推進方向を通常制御する場所(次項において「通常制御場所」という。)に命令を伝達する2の装置を備えなければならない。この場合において、そのうちの1はエンジン・テレグラフでなければならない。
2 前項の船舶であつて通常制御場所以外の場所において当該船舶の速力及び推進方向を制御するものにあつては、船橋及び通常制御場所から当該場所に命令を伝達する装置を備えなければならない。
(機関部職員の呼出装置)
第146条の41 国際航海に従事する船舶には、主機を制御する場所において操作することができる機関部の船舶職員を呼び出すための装置を備えなければならない。
(通話装置)
第146条の42 操舵機室を有する船舶には、当該操舵機室と船橋との間の通話装置を備えなければならない。ただし、管海官庁が当該船舶の構造等を考慮して差し支えないと認める場合には、この限りでない。
2. 方位測定コンパス装置を備える船舶には、当該方位測定コンパスを設置した場所と船橋との間の通話装置を備えなければならない。
3. 機関区域無人化船(船舶機関規則(昭和59年運輸省令第28号)第95条の機関区域無人化船をいう。以下同じ。)には、船橋、主機を制御する場所並びに食堂、休憩室及び船員室(機関部の船舶職員の船員室に限る。)相互間の通話装置を備えなければならない。この場合において、当該通話装置は、常用の電源のほか予備の独立の電源からも給電することができるものでなければならない。
(水先人用はしご等)
第146条の39 国際航海に従事しない船舶であって総トン数1,000トン以上のもの及び国際航海に従事する船舶には、機能等について告示で定める要件に適合する水先人用はしごを備えなければならない。
 ただし、水先人を要招することがない船舶については、この限りでない。
2. 前項の規定により水先人用はしごを備える船舶には、次に掲げる設備を備えなければならない。
(2)水先人用はしご及び水先人が乗船する位置を照明するための設備
 
(関連規則)
 設備規程第146条の40から第146条の42関係(船舶検査心得)
 
(命令伝達装置)
146-40.0(a)テレグラフの制御装置に用いる索、スプリング等は、十分な強度及び耐食性を有するものであり、水密隔壁、水密甲板又は隔壁甲板を貫通する部分には、スタッフイングボックスが使用されていること。また、スタッフイングボックスによる水密工事は、貫通部に移動幅を有するロッドを使用して行われていること。
(b)伝声管の構造は、次に掲げる要件に適合するものを標準とする。
(1)長さは、38mを超えていないこと。
(2)管は、十分な強度及び耐食性を有すること。
(3)管の外径及び厚さは、表第146-40.0〈1〉に掲げる値以上であること。
 
表146-40.0〈1〉伝声管の外径及び厚さ
伝声管の長さ 外径(cm) 厚さ(cm)
22m以下 5 1
38m以下 6 1
 
(機関部職員の呼出装置)
146-41(a)呼出装置の呼出音は、機関部の職員の居住区域において明瞭に聴取できるものであること。
(b)伝声管の構造については、146-40.0(b)を準用する。
(通話装置)
146-42.0(a)通話装置を設置すべき場所間において、声により連絡できる場合には、通話装置を設ける必要はない。
146-42.1(a)「操舵機室を有する船舶」については136.2(a)を準用する。
(b)操舵機室と船橋との間の通話装置は、次のいずれかであること。
(1)専用電話
(2)共電式電話
(3)伝声管
(4)一般電話及びトランシーバ
(5)一般電話及びトークバック
(6)(1)から(5)までに掲げる装置と同等以上その他の通話装置
146-42.2(a)方位測定コンパス装置を設置した場所と船橋との間の通話装置は、次のいずれかであること。
(1)伝声管
(2)トランシーバ
(3)(1)及び(2)に掲げる装置と同等以上のその他の通話装置
146-42.3(a)船橋、主機を制御する場所並びに機関部職員の船員室相互間の通話装置は、次のいずれかであること。
(1)専用電話
(2)共電式電話
(3)一般電話(割込み機能付きのもの)
(4)(1)から(3)までに掲げる装置と同等以上のその他の通話装置
(b)船橋、主機を制御する場所並びに食堂及び休憩室相互間の通話装置は、一般電話又はこれと同等以上のものとする。
 
2.9.11 監視装置等の備付け
 ロールオン・ロールオフ旅客船に備える載貨扉開閉装置、漏水検知装置等及び監視装置については設備規程第146条の44から第146条の46及び航海用具の基準を定める告示第34条から第36条による。
 
(載貨扉開閉表示装置)
第146条の44 ロールオン・ロールオフ旅客船には、告示で定める要件に適合する載貨扉開閉表示装置を備えなければならない。ただし、管海官庁が当該船舶の構造等を考慮して差し支えないと認める場合には、この限りでない。
(漏水検知装置等)
第146条の45 ロールオン・ロールオフ旅客船には、機能等について告示で定める要件に適合する漏水検知装置及びテレビ監視装置を備えなければならない。ただし、管海官庁が当該船舶の構造等を考慮して差し支えないと認める場合には、この限りでない。
(監視装置)
第146条の46 ロールオン・ロールオフ旅客船には、機能等について告示で定める要件に適合するテレビ監視装置その他の有効な監視装置を備えなければならない。ただし、管海官庁が当該船舶の構造、航海の態様等を考慮して差し支えないと認める場合には、この限りでない。
2. 前項の規定は、船員法施行規則(昭和22年運輸省令第23号)第3条の6第2項の規定による巡視が行われているロールオン・ロールオフ貨物区域又は車両区域については、適用しない。
【航海用具の基準を定める告示】
(載貨扉開閉表示装置)
第34条 規程第146条の44の告示で定める要件は、次のとおりとする。
(1)載貨扉が完全に閉鎖されていない場合には、船橋において可視警報を発するものであること。
(2)載貨扉が完全に閉鎖されていない状態で出港した場合又は航行中に載貨扉が完全に閉鎖されていない状態となつた場合には、船橋において可聴警報を発するものであること。
(3)フェイル・セーフのものであること。
(4)載貨扉の開閉装置及び安全装置に対する動力の供給とは独立した系統により動力が供給されるものであること。
(漏水検知装置等)
第35条 規程第146条の45の告示で定める要件は、載貨扉からの漏水を船橋及び機関制御室において(国際航海に従事しない船舶にあっては、船橋において)有効に確認することができるものであることとする。
(監視装置)
第36条 規程第146条の46第1項の告示で定める要件は、ロールオン・ロールオフ貨物区域若しくは車両区域における貨物の移動又は当該区域への関係者以外の者の立入りを船橋において有効に監視することができるものであることとする。
 
(関連規則)
 設備規程第146条の44から第146条の46関係(船舶検査心得)及び航海用具の基準を定める告示第34条関係(心得)
 
(載貨扉開閉表示装置)
146-44.1(a)本条における「載貨扉」とは、上甲板上第1層目の車両区域等の外板に設けられた、車両等を積み卸しするためのランプウェイ等の大きな扉であって、当該扉の閉鎖状態が確保されない場合に大浸水(急激な傾斜及び転覆を引き起こす様な多量の浸水)の起きる可能性のあるものをいう。従って、人の出入り又は雑貨の出し入れ用の小さなものは含まない。
(b)「管海官庁が当該船舶の構造等を考慮して差し支えないと認める場合」とは、次のいずれかに掲げる場合とする。
(1)当該載貨扉の設けられた車両区域等に放水口を有するものであって、大浸水が起きても十分に排水ができると判断できる場合(例えば、車両区域等に船舶構造規則第56条又はNK鋼船規則C編23.2に規定される基準に適合する有効な放水口を有する場合等)
(2)船橋から直接載貨扉の開閉が確実に確認できる場合
(漏水検知装置等)
146-45.0(a)「管海官庁が当該船舶の構造等を考慮して差し支えないと認める場合」については、146-44.1(b)を準用する。
(b)漏水検知装置の検知器の設置については、例えば車両甲板にウエルを設け、そこに漏水を有効に検知できるように設置する等の方法によること。
(監視装置)
146-46.1(a)「管海官庁が当該船舶の構造、航海の態様等を考慮して差し支えないと認める場合」とは、次のいずれかに掲げる場合とする。
(1)当該船舶の規模、構造等が簡易であるため、監視装置がなくても通常の船員の配置により容易に車両区域等を監視できるもの
(2)平水区域を航行区域とする船舶であって、船員法施行規則第3条の3第1項第1号の国土交通大臣の指定する航路以外の航路に就航するもの
 
【航海用具の基準を定める告示第34条関係(心得)】
(載貨扉開閉表示装置)
34.0(a)第1号の「完全に閉鎖」とは、(d)の安全装置が作動している状態をいう。
(b)載貨扉が開いていても良い状態(第1号の機能の状態)にあるか、又は開いてはならない状態(第2号の機能の状態)にあるかを検知するために、停泊中であるか航行中であるかを区別できるようなモード切替え機能を有していること。
(c)第3号の「フェイル・セーフ」とは、表示装置が断線等により故障した場合にあっても載貨扉が閉鎖していると誤認することのないものをいい、安全装置の故障、断線等の場合には警報を発するようなものをいう。
(d)第4号の「安全装置」とは、載貨扉の閉鎖を確実にするためのロック機構等をいう。
(漏水検知装置等)
35.0(a)本条における「載貨扉」については、146-44.1(a)を準用する。







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