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平成17年度 セキュリティ強化の環境下における貿易手続簡易化特別委員会報告書

 事業名 セキュリティ強化に伴う貿易手続簡易化措置に関する調査研究
 団体名 日本貿易関係手続簡易化協会  


4.3.2 第102条の概要 17
Sec. 70102: 本法は運輸長官(Secretary of Transportation)に次のことを命じます。
(1)海事保安事故(transportation security incident)(人命、環境破壊、輸送システム妨害、特定地域の経済機能停止などを含む)の発生を引き起こすハイリスクとなる可能性のある船舶及び米国港湾施設を確認すること。
(2)海事保安事故に巻き込まれる可能性のある米国港湾施設および船舶の脆弱性(vulnerability)を評価すること。
 
Sec. 70103: 本法は、運輸長官に対して、輸送保安事故を防止し、かつこれに対応するための「国家海事保安計画」(National Maritime Transportation Security Plan)を準備することを要求します。この計画には、(1)連邦政府機関の義務・責任および国と地方行政機関との調整、(2)セキュリティ資源の確保、(3)事故発生を防止するための手順と技術、(4)事故発生をできる限り速やかに確認する監視および通報システム、(5)「地域海事保安計画」(Area Maritime Transportation Security Plan)を必要とする地域の指定および「連邦海事保安調整官」(Federal Maritime Security Coordinator)(沿岸警備隊員)の任命、(6)海事保安事故発生後、速やかに米国港湾を通る貨物の流れの回復を確保する計画が含まれます。また、事故の損害を最小限にとどめるための効率的、効果的かつ調整のとれた行動をとる計画を求めています。
 
Sec. 70103 (b): 本法は、連邦海事保安調整官に対して、「地域海事保安計画」を運輸長官に提出することを要求します。この計画には、次の事項を含みます。(1)この計画を国家海事保安計画と一緒に実施するとき、海事保安事故を最大限実行可能な範囲で阻止すること、(2)この計画に含まれる地域およびインフラストラクチャーを述べること、(3)この計画が他の地域海事保安計画と統合する方法を述べること、(4)国防総省との諮問と調整。
 
Sec. 70103 (c)、(d)および Sec. 70104: 本法は、船舶および港湾施設の所有者またはオペレーターに対して、海事保安事故を最大限実行可能な範囲で阻止するため、船舶または港湾施設のセキュリティ計画を運輸長官に提出することを要求します。この計画は、国家海事保安計画および地域海事保安計画と一致するものであり、またこの計画は見直し、承認および更新されることが要求されます。他の方法で阻止可能であることを証明できるときは、船舶または港湾施設はこの計画を提出することなく、一時的に運営が認められます。また、中間セキュリティ計画の導入が求められています。これらの情報は不開示とされます。
 
Sec. 70105: 本法は、運輸長官に対して、船舶が係留する保安地域や港湾施設に立ち入るための運送保安カード(transportation security cards)を求めています。運輸長官は、テロの危険性のない個人にバイオメトリック保安カードを発行します。また、重大な有罪判決および「移民及び国籍法」に基づく米国入国申請の拒否または米国退去をも含めて、拒否の基準を設定することを定めています。司法長官に対して、運輸長官の要請があるときは、背後関係のチェックを行うこと、またこれらの情報についてプライバシー管理を行うことを求めています。
 
Sec. 70106: 本法は、運輸長官に対して、米国の水路における船舶、港湾、諸施設および貨物の安全確保のため、「海事安全・保安チーム」の設置を要求しています。
 
Sec. 70107: 地域海事保安計画並びに施設保安計画の実施に伴って、ポートオーソリティ、施設オペレーター及び国と地方機関が、セキュリティ・サービスの提供を求められる場合、これに対する助成金計画(a grant program)を設けることが認められます。運輸長官は、沿岸警備隊による港湾セキュリティの脆弱性の確認状況、地域海事保安計画および施設保安計画などの進捗状況について、国会特別委員会で毎年報告することが義務付けられています。2003〜2008会計年度に毎年、上記の諸計画の実施に関する予算、また、港湾セキュリティに使用される技術の研究開発を支援するための助成金が認められます。
 
Sec. 70108: 本法は、運輸長官に対して、特定の外国港湾におけるテロ対策の効果を評価し、有効なテロ対策をもたない港湾に対して、当該国での港湾セキュリティ訓練計画の設定を含む、港湾改善の勧告を行うことを命じます。
 
Sec. 70109: 本法に基づいて、運輸長官は、テロ対策が非効果的な外国港湾から米国に到着する船舶に対して、米国への入国条件を指定し、また入港を拒否する権限を付与します。
 
Sec. 70110: 運輸長官は、外国港湾が効果的なテロ対策を維持していないことを知ったときはいつでもその旨を国務長官に通知しなければなりません。
 
Sec. 70111: 米国の港に寄港する船舶の乗組員は、運輸長官が必要と決めた身分証明書を携帯し、要求があるとき、これを呈示しなければなりません。
 
Sec. 70112: 「国家海事保安諮問委員会」(Maritime Security Advisory Committee)を設置し、(1)米国の海事保安問題について運輸長官に対し、提言、諮問、報告などを行い、(2)同諮問委員会が運輸長官に行った提言を国会が利用できるようにします。
 
Sec. 70113: 本法は、運輸長官に対し、乗組員、乗客、貨物および複合運送貨物の情報を含めて、米国の水域内を、または米国に向けて航行する船舶に関する情報を収集、統合、分析するシステムの導入を命じます。
 
Sec. 70114: 米国の水域を航行する特定船舶に対し、自動識別システム(Automatic Identification System; AIS)を装備することを要求し、AIS導入の段階的スケジュールを設定することを要求します。
 
Sec. 70115: 本法は、運輸長官に対して、The Global Maritime Distress and Safety Systemまたはこれと同等の衛星技術を装備している米国水域を航行するすべての船舶に適用する広域自動船舶追跡システム(Long-range Automated Vessel Tracking System)を開発する権限を付与します。
 
Sec. 70116: 本法は、運輸長官に対して、国際複合輸送(International Intermodal Transportation)の安全システムを評価し,証明する計画を設けることを命じています。この計画には、直接または外国の港を経由して、米国向けに輸送される積荷が外国の港で船舶に積込まれる前に行われる貨物のスクリーニングの標準化、および船積みされるコンテナの物理的セキュリティの強化が含まれます。
 
Sec. 70117: 本条に規定する必要事項の違反について課徴金(civil penalties)が課せられることを定めます。
(注)第103条〜第107条は、主として沿岸警備隊関連の規定なので省略します。
 
17 MTSAの概要説明について、Bill Summary-Maritime Transportation Security Act of 2002を参照しました。
 
4.4 同法第108条 税関への特定情報伝送に関する技術的改正
 本条(a)項は、「2002年通商法」(Trade Act of 2002)第343条(b)項により追加された「1930年関税法」(Tariff Act of 1930)第431A条(d)項の一部修正、「2002年通商法」第343条(a)項の一部修正、および同通商法第343A条の廃止を規定しています。船舶運送人は、適法に書類が作成されていない貨物(Undocumented Cargo)が海港のターミナルに48時間以上蔵置されている場合、当該貨物およびその蔵置場所を税関に通報しなければなりません。1口の積荷(single shipment)が複数個のコンテナからなるとき、48時間の起算は、この積荷の最後のコンテナがターミナル・オペレータに引き渡されたときに始まります。また、米国に持ち込まれ、または米国から持ち出される貨物に関する情報を、到着または出発前に電子データ交換システムにより税関に伝送されなければならない旨を規定しています。米国に到着または米国から出発する貨物について、輸送手段の種類(船舶、航空機、鉄道、トラック)を問わず、電子貨物情報の事前提出義務に関するファイナル・ルール(2002年通商法事前申告ファイナル・ルール)を2003年10月1日までに起草することをDHSに要求しています。この貨物情報は、関税法規に基いて貨物の安全とセキュリティ確保のために合理的と考えられるものであり、また、税関(CBP)以外の他の連邦政府機関にも提供されることが規定されています。
 
4.5 米国海事保安規則ファイナル・ルール
 2003年7月1日、沿岸警備隊は、海事保安法に定められた“Chapter 701 of title 46 (Port Security),United States Code”に規定されている海事セキュリティ要件を実施するため「国家海事保安イニシアティブの導入」(Implementation of National Maritime Security Initiative)を発表し(Federal Register, 68 FR 39240)、港湾セキュリティに関する2つの公聴会を開きました。これらの意見を考慮に入れて、若干の修正を加えたファイナル・ルールを2003年10月22日に公表しました(Federal Register, 68 FR 60448)。この米国海事保安規則(Maritime Security Regulations Final Rules)は2003年11月22日に発効しました。ファイナル・ルールは次の6つのルールから構成されています。
(1)33 CFR 101 - Maritime Security - General18
(2)33 CFR 103 - Area Maritime Security19
(3)33 CFR 104 - Vessel Security20
(4)33 CFR 105 - Facility Security21
(5)33 CFR 106 - Outer Continental Shelf Facility Security22
(6)33 CFR Regulations (Parts 26, 164 and 165) affected by Automatic Identification System (AIS)23
 
23Federal Refister/Vol.68, N0.204,October 22, 2003, pp.60559〜60570.


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