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平成17年度 セキュリティ強化の環境下における貿易手続簡易化特別委員会報告書

 事業名 セキュリティ強化に伴う貿易手続簡易化措置に関する調査研究
 団体名 日本貿易関係手続簡易化協会  


1.2.2 米国のITS
 米国のITSでは、カナダ、メキシコ国境における貨物輸送にあたって検査システムを情報化(ノンストップサービス化)し、行政部門間の情報交換を迅速化(ワンストップサービス化)しており、日本企業の北米における貨物輸送もこの電子通関の恩恵を受けるようになっています。
 大きくは以下の2つの内容に分けられます。
(1)米国ITSにおける商用車管理システム
・路側における自動検査システムの形成(ノンストップサービス)
・事務所における一括事務処理システムの形成(ワンストップサービス)
(2)国境電子通関実現のための制度的枠組み:IBC(国境クリアランス)
(資料):USDOT/Intermodal Freight Technology Working Group(IFTWG)
 
1.2.2.1 商用車管理(CVO)
 米国ITSにおける物流用分野は、Commercial Vehicle Operations(商用車管理)と呼ばれ、主に、車両重量規制に関わる路側監視施設を情報化し、かつ州間の行政情報ネットワークを整備することにより、文字通りのワンストップサービスを実現し、州際輸送の効率化を図ることにあります。
 その内容は、以下のような構成になっています。
(1)路側における自動検査システムの形成(ノンストップサービス)
・車両重量および寸法測定のための走行時重量測定
・トラック識別のための自動車両識別
・許可証、寸法、重量、安全要件等の検証のためのデータベースおよび通信システム構築
(2)事務所における一括事務処理システムの形成(ワンストップサービス)
・貨物自動車運送業データ管理のためのコンピュータおよびデータベース
・行政部局間の情報交換・調整の迅速化のためのEDI(電子データ交換)およびEFT(電子会計処理)
・州サービスへのアクセスを改善するための電子窓口設置
 
1.2.2.2 国境クリアランス(IBC)
 多国間貿易協定の枠組みと事務的調整を経て、カナダ、メキシコ国境ではトラックの電子的通関システムが稼働しています。
 国境通関システムの目的は、国際旅客および商用車に対し、安全で、費用対効果が高く、効率的で環境にやさしい交通システムを提供し、貿易および観光を地域的にも全国的にも促進することにあります。
 国境電子通関実現のための制度的枠組みは以下のとおりです。
(1)名称:International Border Clearance(国境クリアランス)計画
(2)推進組織:
・北米自由貿易協定(NAFTA)にもとづく国際協力
・ITSにおける技術開発(通関タグ等)
・通関事務当局の連携
(3)電子通関のための共通データ・クリアランス作業の枠組み
 経済のグローバル化・ブロック経済化・自由貿易体制の確立、電子商取引とインターネットビジネスの急速な拡大に対応するため、100以上の政府部門、400以上の書式、1万件、5000頁の記載項目にわたる国際貿易関係書類全ての洗い出し作業を完了しており、今後、電子的なデータ交換と文書手続きの併用と双方の政府部局へ提出という無駄を排除しようとするものである。この調査の結果、一つの国際取引の平均的文書量は27〜32の異なる書式、40の文書、200の記載項目があり、このデータの6〜7割は同一データであり共有可能なことが判明しています。
 米国ITSでは、こういった作業をふまえて行政インターフェースの電子化による国際物流の迅速性、効率性の飛躍的向上を図ろうとしています。当然、港湾と陸送の連携にも適用可能です。
・100以上の政府部局
・400以上の行政関連書類の書式
・10000のデータエレメントの精査(60〜70%が各部局共通であると確認)
・電子的処理と文書提出の併用の枠組み廃止の検討
(注)TEA21 Transportation Equity Act for 21st Century
 
1.2.2.3 バッファローの事例
 米国・カナダ間でミシガンに次いで交通量の多いNY州バッファローの例では、1日4千台の商用車(交通量は2万台)が国境を通行しています。
 バッファローでは、北米貿易自動化プロトタイプ(NATAP)を整備し、共通のデータエレメントの抽出による通関行政文書・手続き標準化、11機関の協働作業によって、貿易促進、シームレスなノンストップ通関を実現し、EDI(共通の電子的メッセージ伝達)、有料橋事業との連携を図っています。
 以下に、基本的なデバイスと運用方法を示しておきます。
 NAFTAクロスボーダーの通関電子タグは1枚約$25です。利用時にドライバーがフロントガラスに貼付し、民間企業側はバーコード入力で、RFリーダは行政側施設で路側読取のみ(UHF帯)です。
 
図1.2.1 米国・カナダ間クロスボーダーの例
 
(1)民間企業(カナダ側)でのタグへの貨物データ入力
(2)マニュフェストの4本のバーコードを読み取ります
(3)民間企業(カナダ側)でのタグのドライバーへの手渡し
(4)ドライバーによるタグのフロントガラスへの貼付
(5)タグの路側通関施設(米国側)による読取り
(6)路側通関施設(米国側)の通過:ドライバーのパスポートは、別の磁気ストライプ方式のカードを別途読み取ります


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