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平成17年度 セキュリティ強化の環境下における貿易手続簡易化特別委員会報告書

 事業名 セキュリティ強化に伴う貿易手続簡易化措置に関する調査研究
 団体名 日本貿易関係手続簡易化協会  


5.1.2 個別分野別の規格の概要
5.1.2.1 メッセージ・識別コード関連規格
 ここではデータ通信を可能にする情報ネットワーク規格を構成するデータ要素、シンタックス等に関わる基本的な規格をUN/EDIFACT(ISO/TC154)を中心に整理します。なお、関連規格としてWCO(関税)、IMO(海運)、ILO(船員手帳)等の動向も整理します。
 
(1)ISO/TC154
 電子データ交換、EDI(Electronic Data Interchange)は、広義には、「構造化され機械で処理できる形で、組織間でビジネス文書を交換すること」と定義され、狭義には、「業種・業界の枠を超えた商取引データ交換に関する標準規約に基づく、企業間オンライン・データ交換システム」であるとされています。標準規約を用いることでN対Nの広範なネットワークを構築することができます。
 EDI標準の中心は、情報表現規約にあり、情報伝達規約ではありません。
 EDIが成立するために必要なデータ構造は以下の階層からなります。
(1)取引基本規約
 コンピュータ間で取引関係書類の交換をするために、取引成立時点の特定等、主として法制面に関わる取り決め。
(2)業務運用規約
 取引データが相手側に達したかどうかの確認の手続など、運用上の取り決め。
(3)情報表現規約(ビジネスプロトコル)
 取引書類の表現方法や規則。この部分をEDI標準といいます。商品コード等もこの部分に含まれます。
(4)情報伝達規約
 一般に通信プロトコルなどと呼ばれるコンピュータ同士の接続の方法や手順、あるいは取引データの取扱方法や規則。
(5)通信プロトコルの例
Web-EDI: インターネットのウェブを利用したEDI
XML(eXtensible Markup Language): 拡張可能なマークアップ言語
 
 国際的な電子データ交換(EDI)標準であるUN/EDIFACTは、ISO/TC154(行政、商取引、産業の文書とデータエレメント)において策定されています。
 国際的な電子データ交換(EDI)標準であるUN/EDIFACT(EDI For Administration, Commerce and Transport)は、ISO/TC 154(行政、商取引、産業の文書とデータエレメント)において策定されています。
 TC154の作業領域は、個々の組織内や組織間の情報交換に使用されるビジネス・管理プロセスおよび基礎資料の国際標準化と登録、ならびに産業データ分野の標準化活動の支援です。
 これには、プロセス仕様(他の技術委員会が開発していない場合)、データ仕様と内容、フォームレイアウト(書類/電子)に関するアプリケーション固有のメタ標準の開発と維持が含まれます。さらに、プロセス識別(他の技術委員会が開発していない場合)やデータ識別に関する標準の開発と維持も含まれます。最後に、TC154は、EDIFACT-シンタックスの維持を担当しています。
 TC154の規格には、次のようなものがあります。
・ISO6422: 1985 取引文書のレイアウトキー
・ISO7372: 1993 取引データの交換−取引データエレメントディレクトリ(TDED)
・ISO8439: 1990 フォームデザイン−基本レイアウト
・ISO8440: 1986 取引文書におけるコードの場所
・ISO8601: 1988 データエレメントと交換フォーマット−情報交換−日時の表示
・ISO9735: 1998 管理、商取引、輸送の電子的データ交換(EDIFACT)
・ISO11180: 1993 郵便宛先
・ISO/CD16668 基本セマンティクス登録(BSR)−規則、ガイドライン、方法
 
 TC154の作業領域は、個々の組織内や組織間の情報交換に使用されるビジネス・管理プロセスおよび基礎資料の国際標準化と登録、ならびに産業データ分野の標準化活動の支援です。
 これには、プロセス仕様(他の技術委員会が開発していない場合)、データ仕様と内容、フォームレイアウト(書類/電子)に関するアプリケーション固有のメタ標準の開発と維持が含まれます。
 さらに、プロセス識別(他の技術委員会が開発していない場合)やデータ識別に関する標準の開発と維持も含まれます。
 TC154は、EDIFACT-シンタックスを管理しています。
 世界標準UN/EDIFACTは米国で進められていたANSI/X12と欧州で進められていたTDIといった汎用標準が、1980年代後半に統合されたものです。
 UN/EDIFACTが対象とするのは貿易や物流、商流関係に関るドキュメントだけではなく、企業活動に関る全ての取引(トランザクション)です。
 ISOのTC154においてもUN/EDIFACTと同様の検討がなされています。これら両者間でMOU(Memorandum of Understanding: 覚え書き)が結ばれ、相互に連携を取りながら進めるとしました。両者の関係に言及すると、UNはISOで議論されている事項のImplementの場と位置づけられます。また、UN/EDIFACTも1997年3月からUN/CEFACT(Center For Facilitation of Practices and Procedures for Administration, Commerce and Transport)で検討されています。現在ebXMLの実用化に向けて作業中です。
 セキュリティに関連して、下記のコード類に関する国連規格に加えて、今後は緯度経度及び時刻に関する位置座標データを追加することが重要になると考えられます。
 
(1)関連組織
国連組織UN/CEAFACT
1997年再編 欧州経済委員会の枠内から国際組織へ(日米参加)
2002年再編 ebXML の構築へ
 
(2)UN/ECE/FAL勧告例
(1)書式の標準化
勧告No1、2、6、11、22
(2)手続きの簡易化
勧告No.4、12、13、14、15、18、27
(3)コードの標準化
勧告 No.3、
国名(ISO3166)、5、7、
時間表記(ISO8601)、8、9
通貨、英字表記(ISO4217)、10、
船名 16
地名 No.17、19、20、21、23、24、28
 
(3)EDI関係の標準化
勧告 No.25、26、31、32
(1)UN/EDIFACT ディレクトリー(年2回発行)
ガイドラインと規則、ISO9735
シンタックス等
(2)UNSM(標準メッセージ)
(3)メッセージ設計規則・メッセージとコードハンドブック
(MACH)(設計者のための実践の手引き)
 
(4)ISO/TC154関連規格
 ISO/TC154関連規格のうち、セキュリティ関係では、ISO9735-9:2002、第9部セキュリティキー及び認証書管理メッセージがあります。
 
5.1.2.2 情報セキュリティ技術規格
 情報セキュリティに関する規格ISO/IEC/JTC1/SC27における代表的な規格は、以下の3点です。
 
(1)ISO/IEC17799:Code of practice for information security management
(情報セキュリティマネジメントの実践のための規範)
 JIS(日本工業規格)X5080にもなっており、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証の基準となっています。
 
(2)ISO/IEC 15408シリーズ:
 Evaluation criteria for IT security(ITセキュリティのための評価基準)
 パート1から3まであり一般にCommon Criteria*と呼ばれている。15408の元になった規格。JISX5070にもなっています(欧米が情報システム(ハードウェア/ソフトウェア)のセキュリティレベルを評価基準に基づいて評価・認証する規格の名称)。
 
(3)FIPS-140
 NISTが策定した米国商務省連邦情報処理規格の文書番号140のことで、米国政府機関が用いる暗号モジュールのセキュリティ要件であり、調達の基準に適用される。現在米国がこれを国際標準に提案中です。
 
5.1.2.3 セキュリティ支援技術規格
 セキュリティ対策を支援する技術規格として、識別システム関連規格を整理すると、識別システムには、大きく以下のような種類があります。
 
(1)物の管理:
(1)貨物管理
 商品ケース、荷札、伝票等のデータを自動取得するためのバーコード技術(1次元シンボル及び2次元シンボル)やRFID(電子タグ:Radio Frequency Identification)技術
(2)輸送容器管理
 輸送容器、コンテナレベルの自動識別
(3)車両管理
 自動車、鉄道、船舶、航空機単位の自動識別
 
(2)人の管理:
(1)セキュリティカード
 磁気ストライプとICカード(非接触型の無線通信利用はRFID技術と重複する)
(2)バイオメトリクス
指紋、瞳孔などによる生体識別技術
 このほか、危険物、爆発物等に関する計測センサー、カメラ映像を直接判別する技術等があります。
 
5.1.2.4 ISO/IEC/JTC1/SC17
 米国が2003年10月26日以降ビザ免除国にバイオメトリクス搭載パスポートを求めていることを受けてICAO(国際民間航空機関)ではパスポートの仕様策定を急いでいます。
 ISO/IEC/JTC1/SC17から専門家を派遣し議論に加わるとともに仕様書完成後に国際標準としています。またILO(国際労働機関)は船員手帳へのバイオメトリクス搭載に向けてSC37へ協力を求め検討を開始するなど本人確認方法としてバイオメトリクスが様々な分野で採用される方向にあります。
 
5.1.2.5 ISO/IEC/JTC1/SC37
 バイオメトリクスとは「生物個体が持つ特性」により人物を認識する技術です。
 用いられる特徴や特性には、指紋、虹彩、顔、筆跡(署名)、DNA、静脈、音声(声紋)、耳介、掌形、網膜などがあります。
 バイオメトリクス技術は、正確にはバイオメトリクス・マシンビジョン技術(Biometrics Machine Vision Techniques)といわれています。
 下表は、代表的なバイオメトリクスとその指紋の特徴を示しています。バイオメトリクスには身体的な特徴と行動的な特徴の2種類があります。
 前者は、指紋、掌形(手形)、顔、虹彩(アイリス)などが相当し、後者は、声紋、署名が相当します。発声や筆記は馳意的な要素があるために声紋、署名は上記の身体的特徴の生体計測的なバイオメトリクスと異なり行勤計測的な特徽と呼ばれています。
 
表5.1.1 代表的なバイオメトリクスとその特徴
(資料):(社)日本自動認識システム協会)
 
 バイオメトリクスの国際標準化を進めているSC37で検討中の代表的な規格は次の2件です。
(1)CEBEFF(Common Biometrics Exchange File Format)
 バイオメトリクスデータファイル交換書式に関する規定。
(2)BioAPI(Biometrics Application Program Interface)
 アプリケーションプログラムがバイオメトリクスデータを呼び出す際の関数の規定。
 
5.1.2.6 運輸交通関連規格
 ここでは、航空(空港)、海運(港湾)、鉄道(駅)、自動車(道路)等の運輸交通に関連する国際規格を整理します。統合的な規格はISO/TC204(TICS)、他は輸送機関別のTC規格を整理します。また、コンテナ等の貨物識別に関わる規格として、ISO/TC104規格を整理します。
 関連TC及び団体は以下のとおりです。
ISO/TC204 総括窓口は(社)自動車技術会
ISO/TC204/WG1 ITS/TICSシステムアーキテクチュア
ISO/TC204/WG4 車両・貨物識別 (社)新交通管理システム協会
ISO/TC204/WG7 危険物・大型車 (財)道路保全センター
ISO/TC204/WG7.2複合一貫輸送における貨物識別
ISO/TC8 船舶
ISO/TC9 鉄道
ISO/TC22 自動車
ISO/TC104 海上コンテナ(社)日本船主協会
IATA 航空
UPU 郵便


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