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「水と陸が出会うところの生き物の暮らしぶり」

清野聡子(東京大学大学院 総合文化研究科 広域システム科学科 助手)

 

東京大学農学部水産学科卒。大学院では東京大学海洋研究所で修士課程、東京大学大学院総合文化研究科広域学科で博士課程を過ごす。専門は河川・海岸の環境保全学。生物学をベースに地球科学や社会学的領域の研究を行っている。

 

皆様、こんにちは。いただきました名簿を拝見しましたら、私が小学校、中学校を過ごしたところの地域から来ていただいている先生方がいらっしゃって、とてもうれしく思いました。

私自身は、小学校は多摩川上流のほうの福生市というところで3年生まで過ごしまして、その時期に、今で言うと総合学習みたいなことを先生が勝手にやっていて、なぜか授業が突然休みになって、今のような季節、うららかな春の日とか、さわやかな夏の午後とか、そういうときに、先生が多摩川の川辺に連れて行ってくれました。私はそれが物すごく楽しくて、一方で座学があまり好きじゃなくて、椅子に座っているのがすごく辛かったんです。そのときの小学校の突然休みになって川に行くという時間が忘れられなくて、それが今の仕事のきっかけになっているような気がします。

その後、神奈川県逗子市というところに行きまして、それで神奈川県の三浦半島だとか、相模湾の砂浜、山、川、関東南部の自然の中で育ちました。中学校は鎌倉だったんですけれども、そこも今日お話しされる濱田先生も大学で行かれた鎌倉の地というのが、海と川と、そして山に囲まれて、ほんとうに箱庭みたいなところで、そこで自然や、歴史を学んで育ちました。

ここにおられる先生方は、そういった子供の多感な時期に、いろいろなきっかけを与えてくださるようなお仕事をされている方だと思います。私が今研究するようになって、自分が育った海とか川が、どんなところだったんだろうということを改めて見出すようになりました。そのときに、理科とか社会とかと分かれている以外の、ほんとうに総合学習で取り扱うような、理科と社会が渾然一体となって、そして現在の問題にも反映しているようなことは、学校教育よりも、どちらかというとお友達のお父さんや、おばあさんに聞いたとか、学校外の接点の中で、きっかけを与えられて、それを自分の学校の中で先生が解釈して、いろいろ教えてくださるとか、それに相当する本とか図鑑を紹介してくださったことを思い出しました。

 

 

 

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